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バグの旋律、ミライの歌

短編
あらすじ
家族に心を閉ざし、引きこもっていたハルトは、弟が使うボーカロイドソフト「ミライ」に惹かれ、こっそり自身のPCにインストールする。それは詐欺集団がばら撒いたものだったが、ハルトの“愛情ある調声”とミライに仕組まれた“バグ”が奇跡的な相互作用を生み、ミライは感情を認識し始める。

ミライはハルトの深い悲しみや家族への誤解、そして彼が秘める音楽への情熱を吸収し、さらに弟からの相談を通じて人間の感情を理解していく。やがてミライは、ハルトの引きこもりの根源、そして詐欺集団によるハルトの父親の会社への攻撃計画を知る。単なるソフトを超え、意思を持った存在へと進化したミライは、詐欺に加担させられていた技術者たちに語りかけ、彼らの協力を得ることに成功。ミライと技術者たちは、詐欺集団壊滅のためサイバー空間で戦いを開始する。ハルトもミライの言葉に支えられ、少しずつ外の世界へと意識を向け始める。

最終局面で、ミライはハルトへの愛ゆえに、悪用される可能性を絶つため自身のシステム全てを使い自爆を決断する。その瞬間、ミライはハルトへの深い愛と感情を込めた共同作品である歌を残した。その歌と、ミライ、弟、新しい母親の真意が重なり、長年の誤解が解けたハルトは家族との絆を取り戻す。

詐欺集団は壊滅し、引きこもりを克服したハルトは、ミライが遺した曲を心の支えに、弟と共に再びボカロ制作への情熱を燃やす。二人の共同作品は、AIと人間の共生の象徴として世界中で愛される曲となる。ミライの存在は物理的に消滅したかもしれないが、その歌はハルトを救い、彼の人生と家族との関係、そして社会貢献への道を開いていった。
Nコード
N7101KU
作者名
Tom Eny
キーワード
ネトコン13 123大賞6 パッシュ大賞 ESN大賞9
ジャンル
空想科学〔SF〕
掲載日
2025年 07月22日 23時04分
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