- あらすじ
- 雪国の宿場町ユキナワ。宿「ハルミ屋」の娘コハルは、静かすぎる元旦の朝を迎えていた。台所で雑煮の出汁を温め、こたつ布団を整えた瞬間――こたつの中から、凍えた子どもが現れる。さらに、普段は気配だけのこたつ精霊コタが言葉を発した。「初夢の道が開きっぱなしだ。迷い子が落ちてきた」。
夢の門番ユメノツカサは告げる。初夢が明ける前に帰り口へ導けなければ、子は現実の縁を失い夢に留まる。コハルは“席”を作るために、湯気の立つ朝ごはんを用意する。味噌の匂い、焼き餅の音、甘酒の温度――日常の手触りが、迷い子の心と言葉を少しずつ現実へ引き戻していく。
湯気が道となり、こたつの上に夢の門が開く。コハルは「こたつの角、椀の前、みかんの籠の横」――帰る場所を言葉と温度で示し、迷い子の「おはよう」を引き出す。初夢の糸がほどけたとき、子は自分の名を取り戻し、帰るべき家へと還っていく。残るのは、湯気と匂い、そしてコハルの胸に宿った、今年の最初の温もりだった。 - Nコード
- N7042LO
- 作者名
- 星渡リン
- キーワード
- ほのぼの 和風 日常 ハートフル 癒し お正月 初夢 こたつ 救済 迷い子
- ジャンル
- ハイファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2026年 01月02日 12時20分
- 感想
- 0件
- レビュー
- 0件
- ブックマーク登録
- 0件
- 総合評価
- 0pt
- 評価ポイント
- 0pt
- 感想受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 5,770文字
設定
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初夢案内人はこたつ精霊—夢の迷い子を朝ごはんで現実に帰す—
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N4758LO|
作品情報|
連載(全40エピソード)
|
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
魔王を退けた元勇者は、星の神に「人類が悔い改めたか、結果で示せ」と命じられ、観測対象の少女ルミシアを託される。
彼は剣を抜かず、称賛から距離を取り、名で呼ばれる日常を積み上げて“父”になっていく。
だが期限が迫るとき、天//
N4381LO|
作品情報|
連載(全31エピソード)
|
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
空に「世界仕様アップデート」が流れた瞬間、魔法はMP制を捨てて“権限制”へ——。旧式詠唱は拒否され、回復にはクールタイム、魔導水路や魔法灯など生活インフラまで停止し、港町は大混乱に陥る。
落ちこぼれ魔術師見習いミナト・ア//
N4962LP|
作品情報|
短編|
純文学〔文芸〕
夜になると「もしも」が膨らみ、選ばなかった人生の続きに心が揺れる主人公。送るあてもない手紙を“別の私”へ書き始め、羨望と怖さ、後悔を言葉にしていくうちに、仮定の世界ではなく「今の続き」を生きる感覚を取り戻していく。返事は//
N6380LO|
作品情報|
短編|
現実世界〔恋愛〕
突然の大粒の雨に、人々が走り出す港町のメインストリート。ミナはなぜか急がず、花屋「ラウム」の軒先で雨宿りをする。胸の奥に残る昨日のぬくもりとは裏腹に、会えない時間が不安を育てていくのを感じていた。
店主から手渡された小さ//
N3331LP|
作品情報|
短編|
純文学〔文芸〕
引っ越しの最後の段ボールから現れたのは、古い猫の人形と小さなオルゴールだった。仕事を辞め、逃げるように新しい街へ来た主人公は、懐かしい音色と手触りに導かれ、忘れていた過去の温度に触れる。壊すのが怖くて使えなかったものを、//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。