- あらすじ
- 菱来(ひしらい)誠(まこと)が勤務する中学校で、林原幸雄という生徒がいじめに遭い自宅で首吊り自殺を図った。原因は学校の女子便所で大便をしたからだ。幸雄は学校で大便すると皆からいじめられるので、仕方なく体育館横の女子便所に行きそこで用を足した。しかし誰もいないと思って入った女子便所に女子が来て、幸雄が女子便所にいたところを見られてしまう。そこで女子が奇声を上げたため、体育の授業を控えていた隣クラスの者達が一斉に女子便所にやって来た。その中の郷田というガキ大将に、腕をつかまれ職員室に連れて行かれた。
郷田は幸雄の担任である菱来に、何の確証もないのに拘らず幸雄は女子便所を覗いていたと訴えたが、菱来は取り合わないどころか、郷田を叱りつけた。郷田は面白くなく野球部の友達で幸雄のクラスメイト真下を嗾け、幸雄をいじめるように頼んだ。
菱来の娘薫は中学のテニス部に所属していた。ダブルスでペアを組んでいる美穂が大会でミスを連発したため、薫達は次の大会に進むことができなかった。それで思わず同じクラスのテニス部の女子に愚痴をこぼした。しかしその言葉は美穂に湾曲し伝えられた。そのおかげで薫は学校でいじめに遭い自ら命を絶ってしまう。
幸雄の両親は菱来のアドバイスで、幸雄をいじめた生徒五人を刑事告訴したが、直接いじめに関わっていない郷田だけは、何の咎めも受けず学校に通っていた。菱来はそれが許せず郷田に暴力を振るってしまう。菱来は逮捕され公判のため長野拘置支所に移監された。
菱来の娘も二年前にいじめに遭い自殺している。そのことで妻の由紀子は精神を病み精神科に入院していたが、菱来の勾留中自殺を図り植物状態になってしまう。
刑務官の茂田は長野拘置支所に移監された菱来に同情し、携帯電話を貸してしまう。刑務官が被収容者に携帯電話を貸すことは、禁止されていた。茂田は中学時代いじめに遭い登校拒否になった経験があった。
執行猶予になり釈放された菱来は、由紀子の入院している病院に行く。そこで医師から由紀子の兄から預かった手紙を渡される。そこに自殺して亡くなった娘は、自分の実子でないと書かれていた。しかしその時の菱来には、たとえ血が繋がっていなくとも自分はあの子の親に違いないと思う。そして植物状態の妻に今でも自分はお前が好きだと語りかける。
- Nコード
- N6908FG
- 作者名
- 町役太郎
- キーワード
- R15 残酷な描写あり 日常
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2019年 01月23日 21時00分
- 最終掲載日
- 2019年 01月23日 21時00分
- 感想
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