ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

撮影罪

短編
あらすじ
「――本案に賛成の諸君の起立を求めます。……過半数と認めます。よって本案は可決されました」


 撮影罪。長い議論の果て、ついに可決され成立の運びとなったこの新法により、許可なき撮影行為は明確に犯罪となった。
 どうしてこのような法律が作られたのか。
 単純な盗撮の他、仲間内での迷惑行為の撮影及びネット上に公開、リベンジポルノ、電車の撮影の際のマナー違反、競技会場における観客席からの女性アスリートの撮影など砕けた言葉でいうのなら、過ぎた道具を手にした猿共が世を横行闊歩しているせいである。
 何かあればすぐにスマートフォンを取り出し、撮影開始。自己顕示欲を満たしたいがだけのために肖像権など知ったことか(実際、知らないのかもしれない)SNSに晒上げ、その対象物が多少の非があるならまだしも、ただ顔がキモい。禿げている。動きが変などと人の尊厳を無視し、晒し者笑い者晒し首縛り首公開処刑私刑私刑ああ、恐ろしや。。
Nコード
N6766IO
作者名
雉白書屋
キーワード
ショートショート
ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2024年 01月10日 11時00分
最終更新日
2024年 01月02日 01時47分
感想
2件
レビュー
0件
ブックマーク登録
1件
総合評価
46pt
評価ポイント
44pt
感想受付
受け付ける
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
2,401文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N7480KV| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
 おれは驚いた。地獄に落ちたことにではない。たいていの人間は地獄行きだと聞くし、おれ自身、警察の世話になったことはないとはいえ、胸に手を当てれば思い当たる節はいくつかある。まあ、正直なところ、どこか天国に行けるんじゃない//
N6355KV| 作品情報| 短編| その他〔その他〕
『――県に住む男性――さんが、昨夜――』  とあるアパートの一室。湿気を含んだ重たい空気の中、男はソファに体を沈め、ぼんやりとテレビの画面を眺めていた。部屋を照らすのは、天井の黄ばんだ照明一つ。その薄暗い明かりの下、男//
N5246KV| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
「……ん、はい、はーい」  ある朝、とあるアパート。インターホンのしつこい呼び出し音にせき立てられ、男は布団から這い出た。ぼんやりとした頭のまま、ふらふらと玄関に向かい、ドアを開けた。 「どうも、あなたを連行しに参り//
N3870KV| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
『それで――』 『――すべきだ!』 『しかし……』  ――まただ。またこの夢だ……。  男には一つ、どうにも気がかりな悩みがあった。最近、なぜだか知らないが“会議”の夢ばかりを見るのだ。  無機質な長机を囲んで、数人//
N4843KU| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
「ん? なんだこれ……えっ、やばくないか……?」  とある会社のオフィス。自席で黙々と仕事をしていた彼は、背後から聞こえた声に振り返った。そこには、眉をひそめた同僚が立っており、じっと彼の頭頂部を見つめていた。 「…//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ