- あらすじ
クリスマスの前夜、世界は二つの大国の「力の均衡」という冷たい現実によって、かろうじて平和を保っていた。
どちらかの指導者が一歩踏み出せば、その均衡は崩壊し、世界は戦争の炎に包まれる危機にあった。
その一方の指導者、宰相の執務室に、国際的な
「平和を願う芸術家夫妻」から、風変わりな贈り物が届く。
それは、未来への希望を託された二粒のオークの種(どんぐり)だった。
宰相は、その贈り物を嘲笑し、自分の権力の優位性を示す「標本」として庭の片隅に植えさせる。
時が経ち、国際情勢が極度に緊迫するクリスマスの朝。
宰相は、自国に圧倒的な利益をもたらす「均衡を破る冷たい決断」を下す寸前だった。
その瞬間、窓から差し込む光に照らされた若木となったどんぐりの姿が、宰相の目に飛び込む。
どんぐりの静かな存在は、彼に「力の使い方」という、人間としての最も重い問いを投げかける。
宰相は、自分が持っている力が、命を壊すためではなく、この小さな種が未来に大きな木となるまでの「時間」と「希望」を守るためにあると悟る。
強大な力を持つがゆえに、世界を破壊するか、あるいは未来を育むか。
その最終的な選択は、指導者の「良心」にかかっていることを知る。
宰相は、冷徹な計算を退け、人間としてのあたたかい決断を下す。
その選択は世界中の指導者に連鎖し、危機は回避される。
物語は、平和な時の中で、宰相の庭だけでなく、世界中の国々に贈られたオークの種が立派な木に成長し、「力の均衡」の内側で育まれた「良心の勝利」を象徴する、温かいクリスマスの風景で幕を閉じる。
- Nコード
- N5767LL
- 作者名
- 沢 一人
- キーワード
- ドリコム大賞4 冬童話2026
- ジャンル
- ハイファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2025年 12月05日 08時27分
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- 1,495文字
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どんぐりが知る平和の意味 (最後は人の心が決める)
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