エラーが発生しました。
エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。
- あらすじ
- どこか腑に落ちない、と首を傾げるように地面に立ち並ぶ木の杭。それらを結ぶ鉄線が背の高い茶色の雑草がひしめく平原とひび割れた道路を区切っている。
と、そこから一匹の灰色の犬が出てきた。耳と頬が垂れ下がり、道路をヒョコヒョコと歩いているが、足を怪我しているわけではない。ただそうしたほうが同情を買えると思っていただけ。そして、それは正しかった。
今、一台のトラックが停まり、犬は開いたドアから助手席に乗り込んだ。吹いた風は雑草をさざめかせ、まるで映画のエンドロール。遠ざかるトラックの背に拍手を送っているかのようだった。
確かに、物語はこれで終わりだ。だが、それでは何の事かまるでわからない。ゆえに遡るべきである。彼らのためにも。
- Nコード
- N5640IX
- 作者名
- 雉白書屋
- キーワード
-
キーワードが設定されていません
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2024年 04月27日 11時00分
- 感想
-
0件
- レビュー
-
0件
- ブックマーク登録
- 0件
- 総合評価
- 20pt
- 評価ポイント
-
20pt
- 感想受付
- 受け付ける
- レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須
- 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須
- 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 4,540文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N8360KN|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
「それじゃあ、未来に」
「ああ、未来に……」
「かんぱーい!」「かんぱーい!」
おれたちは酒を掲げ、一気に飲み干した。この『未来に』というのは、おれたちの合言葉で、一緒に飲むたびに交わしてきた。ただ、こんなふうに二//
N4567KN|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
むかし、とある長屋に松吉というだらしのない男が住んでいた。女房と二人暮らしで、日銭稼いでは安酒をあおり、足りなくなれば、人に金を借りてしのぐ始末。当人は毎日酒さえ飲めればいいという気楽な性分だった。だが、そんな暮らしが//
N4566KN|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
とある住宅街の道端にて――。
「あら、どうもぉー!」
「どうもぉ、うふふ、お元気?」
「ええ、とっても元気よお。そちらは?」
「元気、元気! 最近ね、ヨガ教室に通い始めたのよお」
「あら、そうなの。よかったわあ。//
N4565KN|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
ある死んだ男。彼は戸惑っていた。自分が死んだことに対してではない。また、天国に辿り着いたことに驚いたわけでもなかった。人間というのは、どこかで自分を善人だと信じ込んでいるものだ。
彼が困惑したのは、天国の様子だった。//
N4564KN|
作品情報|
短編|
空想科学〔SF〕
「ん、なんだこれ……」
『おはようございます。いい朝ですね』
「え……ああ、そうか……」
朝、目を覚ましたおれは、首筋に妙な違和感を覚えた。女性の澄んだ声が響き、その理由はすぐにわかった。これは「スマートチョーカ//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。