- あらすじ
― 湯けむりに揺れる真実と、心に触れるミステリー ―
私は白石美琴(しらいし・みこと)。東京の出版社で編集者として働いていた26歳のある日、偶然目にした再放送のサスペンスドラマが、私の運命を変えた。
舞台は石川県金沢市にある老舗旅館「テルメ金沢」。画面に映った仲居姿の女性――それは、私の祖母だった。
そして数日後、実家の旅館から届いた「大女将危篤」の知らせ。駆けつけた私に、祖母は「この旅館を継いでほしい」と告げる。悩んだ末に出版社を退職し、私は金沢での人生を選んだ。
4年後、30歳で正式に女将に就任。旅館を切り盛りする一方で、私は中学時代の憧れの先輩であり、今や県警捜査一課の刑事となった高橋悠真に想いを伝え、結ばれる。そして、彼と、祖母の幼なじみにして悠真の従兄弟でもある片桐刑事という不思議な縁に導かれ、私は“事件の現場”に居合わせることとなる。
第一部では、旅館や金沢市内で起きる不審死や、宿泊客の残した謎に挑む。やがて“ただの偶然”ではない因縁が、私の足元を揺らし始める。
第二部では、舞台は北陸三県へ。福井・富山の名所――三方五湖、越前大野城、永平寺、木場潟、黒部ダムなどを訪れる中で、いじめによる暴行事件、古文書の盗難、行方不明者の謎など、人間の深い闇に触れていく。そして事件の裏にある“誰にも届かなかった想い”を、私は拾い上げていく。
第三部では、物語の核心となる“10年前の未解決火災事件”が浮上。ある女性客の証言と、母を失った娘・椿原瑠璃との出会いを機に、美琴は“記憶から消された通報者”“火に消えた告発者”の真相に迫る。封印された記録、改ざんされた過去、失われた名前――それは旅館の静寂の奥に、ずっと潜んでいた。
北陸の美しい風景と、日常のすぐ隣にある非日常。
湯けむりの向こうで、真実は静かに息を潜めている。
これは、事件を解くだけではない。
心を解きほぐし、記憶をたどる“人間の物語”――。
HJ大賞6
【6月26日 】
38 位[日間]推理〔文芸〕 - すべて
19 位[日間]推理〔文芸〕 - 連載中- Nコード
- N5474KO
- 作者名
- AQUARIUM【RIKUYA】
- キーワード
- 女主人公 現代 HJ大賞6 テルメ金沢
- ジャンル
- 推理〔文芸〕
- 掲載日
- 2025年 06月24日 17時00分
- 最新掲載日
- 2025年 10月01日 17時00分
- 感想
- 0件
- レビュー
- 0件
- ブックマーク登録
- 1件
- 総合評価
- 2pt
- 評価ポイント
- 0pt
- 感想受付
- 受け付ける
- レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 116,654文字
設定
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『テルメ金沢殺人事件簿 美琴と刑事の湯けむり謎解き』
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品
N5514KQ|
作品情報|
連載(全101エピソード)
|
現実世界〔恋愛〕
大手コスメ企業「ルクシア」の社長・氷室結衣(35歳)は、美貌・実力・経営手腕すべてを兼ね備えた若き女社長。
社内外から“氷の女帝”と称され、恋愛とは無縁の日々を送っていた――
そんな彼女が恋に落ちたのは、入社したば//
N4969KT|
作品情報|
連載(全73エピソード)
|
異世界〔恋愛〕
突然、異世界に召喚された高校生・春野澪(みお)。
目を覚ましたその瞬間――目の前に現れたのは、赤い瞳の美しき魔王。
「我が花嫁となれ。世界を救うためだ」
交際0日、いきなりのプロポーズ!?
しかも相手は魔王で、ここは//
N0038KQ|
作品情報|
連載(全88エピソード)
|
現実世界〔恋愛〕
映画専門学校を卒業し、ついに本格的に監督として第一歩を踏み出した神谷悠人(21)。
彼が最初に選んだ主演は、誰よりも尊敬し、誰よりも愛する“妻”――**国民的女優・綾川玲奈(38)**だった。
誰にも言えない“夫婦関//
N0039LA|
作品情報|
連載(全28エピソード)
|
現実世界〔恋愛〕
19歳の大学生である僕は、姉の同級生であり宝塚歌劇団・花組の娘役として舞台に立つ彼女と出会った。舞台で輝く姿に心を奪われ、食事会で交わした会話と、秘密裏に渡された連絡先。それは決して公にできない“禁じられた恋”の始ま//
N3111HP|
作品情報|
連載(全107エピソード)
|
推理〔文芸〕
――キムチが導く、真実の味。
舞台は韓国・釜山。
女子高生にして芸能事務所の所長、そして探偵――その名は朴凛奈(ぱく・りんな)。
一見すると華やかな芸能業界の若きトップ。
しかしその裏で、彼女は“ある特異な能力”を//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。