ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

戒名

短編
あらすじ
 むかしむかし、夜、とある飲み屋で男たちが酒を飲み、わいわい騒いでいた。ぐつぐつと湯気の立つ鍋、焼き魚や甘辛い煮物の匂い、こん、と徳利を卓に置く甲高い音が響く。そんな雑多な熱気を帯びた空気の中で、話題は女や仕事の愚痴から始まり、酔いが回るにつれて、明日には忘れそうな何でもない話へと移っていき、そして『これまでで一番高い買い物』へと進んだ。

「俺は酒だな! こんな安酒じゃねえぞ? 船来もんの、目玉が飛び出るような酒だ!」
「俺は仕事道具かなあ。やっぱ道具に金をかけねえと、腕も鈍るってもんよ」
「わしは有名な茶器だな。偽物? いやいや、そんなことあるまいよ。鑑定書だってちゃんと付いとるんだ」
「俺は富くじだ! いつかでっかくなって戻ってくるぞお!」
「あたしゃ、かかあだよ。相手の家に着物やら反物やら、それに金まで送ったんだ。そうしなきゃ認めてもらえねえってんでよ。くそっ。確かにそんときゃ別嬪だったが、今じゃあもう……ありゃ詐欺だよ、詐欺!」

 卓を叩き、皆が大笑いする中、ただ一人、藤吉という男だけがにやりと不敵な笑みを浮かべながら黙って杯を傾けていた。その様子に気づいた仲間の一人が、藤吉に尋ねる。
Nコード
N5253LN
作者名
雉白書屋
キーワード
キーワードが設定されていません
ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2025年 12月28日 11時00分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
0件
総合評価
10pt
評価ポイント
10pt
感想受付
受け付ける
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
3,082文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N3341LS| 作品情報| 短編| 空想科学〔SF〕
 ――ん? ほう、AIの音声ガイド付きか……。  男はレジ近くの張り紙をじっと見つめ、胸の内でそう呟いた。  少し背伸びをして、有人レジとセルフレジを見比べる。有人レジには店員が一人きりで、かごを手に下げた客が静かに列//
N3331LS| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
 ――なあ、ほら! やっぱりあそこの人さ……。  ――ああ、似てるな……。 「またか……」  夜のバー。薄暗い照明に煙草の煙が溶けて、グラスの乾いた音がかすかに響いている。おれはぼそりと呟き、声のしたほうへ体ごと向け//
N9495LR| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
『あっ、なに撮ってんのー? もー、今すっぴんなのに……イエーイ!』 「ちっ!」  思った以上に大きな舌打ちが口をついて出て、おれは自分でも少し驚いた。リモコンを掴み、一時停止のボタンを押す。テレビ画面には、ベッドの上//
N9493LR| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
「いい家だね」  おれは彼女の家を見上げ、そう言った。ところどころ欠けた瓦屋根、煤けたガラス格子戸、年季の入った壁。手入れは行き届いているが、新しさとは無縁の昔ながらの日本家屋だ。平屋のようだが、塀の長さや奥行きからし//
N9492LR| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
 やい、てめえら! のこのこと集まりやがって、この暇人どもが……。雁首そろえて行儀よく並んでやがるその姿ときたら反吐が出るぜ。気色悪いったらありゃしねえ。猿のほうがまだ可愛げがあるってもんだ。てめえらは猿以下。ハエだ、ハ//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ