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才色兼備!文武両道!の無敵令嬢が悪役令嬢になるまで

あらすじ
目を開けた瞬間、知らない天井があった。埃っぽい木の梁に、ひび割れた漆喰。ここがどこかも分からないのに、身体だけが妙に重い。

指先が震えていた。冷たい。毛布は薄く、窓の隙間から入る風が首筋を撫でる。起き上がろうとして、視界の端に鏡が映った。

割れかけた鏡の中に、見覚えのない少女がいた。銀に近い淡い髪。痩せた頬。だけど瞳だけが、やけに強い光を帯びている。

わたしは誰だろう。

頭の奥で、何かが軋む。記憶がばらばらの紙片みたいに散らばって、掴もうとすると指の間からすり抜ける。ただひとつだけ確かなのは、この身体が「わたし」ではなかった、ということ。

窓の外では、石畳の街路に朝靄が流れている。遠くで鐘の音がした。知らない街。知らない身体。なのに胸の底に、どうしようもないほど強い感情がある。

──もう、黙って奪われるのは終わりにする。

その決意だけが、震える指先を止めてくれた。扉の向こうで、階段を上る足音がする。
Nコード
N5059LX
作者名
渚月(なづき)
キーワード
異世界転生 異世界転移 女主人公 西洋 身分差 前世の記憶 成り上がり 溺愛
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2026年 03月18日 12時05分
最新掲載日
2026年 03月18日 12時09分
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