- あらすじ
- 幼い頃より、リラは父のレハールと山の中に流れる小川の側に建てた小屋で、群生する黄葡萄が人に与える影響について調査をしていた。
そこで道に迷い意識が朦朧としているところを救われたアマティは、黄葡萄に関する過去の事例が書かれた銀板をレハールに見せ、同じ医術者同士、調査に協力するようになる。
数年の後、レハールは以前のアマティと同様、意識が朦朧とした二人の男に出会う。世の流れに疎かったレハールは、その者たちの素性も知らぬまま近づき、一人の男に刺された。泣き叫ぶリラを見て、アマティは一計を案じる。
それからルチェーレ国王子の影武者として過ごしていたリラは、オルトベラ王の遠征に同行。各地を回り戦果を挙げることもあった。
そんな記憶も曖昧になるくらい多忙な日々は、六日後の聖炎式でその任務が終わろうとしていた。
全てはアマティと結婚するため――
それだけを考え過ごした六年間。城壁に作られた礼拝堂から民衆に向けて最後の演説を終えたリラは、やっと解放されると思った矢先、アマティから六年前の計略に続きがあることを聞かされる。
それを、衰退した国で保護され、オルトベラ王に仕えていた王子たちにも聞かせ、建国するように願うと、リラの正体を明かした。成り行きで王子たちに求婚されるリラ。
聖炎式が近づくにつれルチェーレ王妃、補佐官のセガノトが、過去にアマティと交わした約束の清算について不審に感じたリラと王子たちは、自身の生い立ちにも疑問を持ち始める。
どうして国が滅んだのか。
どうして王は死ななければならなかったのか。
どうして一緒になれないのか。
どうして憎まなければならいのか。
そして、どうしてそれらを銀板に書き記したのか。
アマティと結婚したいという感情はいつから生まれたのか過去を探すリラと、かつて自分が生まれた国を再建しようとする王子たちは、大人になるため、父のような王を目指すのかを苦悩しながら建国準備を進めていく。
- Nコード
- N5021HQ
- 作者名
- たの・のぶかず
- キーワード
- R15 残酷な描写あり シリアス 西洋 中世 集英社小説大賞4 女主人公
- ジャンル
- ローファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2022年 05月22日 09時49分
- 最新掲載日
- 2022年 08月04日 10時11分
- 感想
- 0件
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- 総合評価
- 12pt
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- 10pt
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- 文字数
- 88,396文字
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影武者だったリラと五人の求婚者の建国準備 ~銀板に記された黄葡萄と愛憎劇の価値観
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