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母娘

短編
あらすじ
 母が死んだ。「亡くなってからしばらくは泣いてる暇なんてない」と誰かに言われた時はそんなことはないと思っていたけれど、実際とても忙しかったし、まだ実感が湧かない。最期も看取ったので息を引き取る瞬間も立ち会った。病気が見つかったのはもう2年も前のことだし、覚悟はしていた。でも本当に、まるで実感が湧かないのだ。なんというか、病院に行けばまだあの病室に母がいるような気がしてならない。
 仲が悪かったなんてことはない。それどころか他の家庭に比べてかなり親密な方だったと思う。環境がそうさせたと言えばそうかもしれない。母は女手一つで私を育て上げてくれた。大学まで行かせてもらった。自分だったらどこかで挫折しているだろう。それにまるっきり仕事人間だったというわけでもなく、週末にはいつもどこかへ私を連れて行ってくれた。幼い頃は寂しく思う日もあった。家に帰れば母親が迎えてくれる周囲の子達を羨ましく思って、どうして私だけと思っていた時期もあったが、それでも有り余るほどの愛情を注いでくれた。だから母を恨むようなことは全くなかったし、尊敬していた。今でもそうだ。母を心から尊敬している。
Nコード
N4866IB
作者名
鍋島五尺
キーワード
ホームドラマ 現代 手紙 感動 親子 母 娘 育児 出産 成長 回想 記憶
ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2023年 02月08日 20時00分
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文字数
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