- あらすじ
- 始まりは、ほんの些細な違和感だった。胸の奥に、針の先ほどの小さな引っかかりが生まれた。次いで、冷たく小さな嫌な予感がじわりと広がっていった。
踵を返すほどでもなければ、足を止めるほどでもない。だが確かに、背骨をなぞられるような、そんな微細なざわつきが。
「……おい」
しかし、その予感は見事に的中してしまった。
夜、スーパーからの帰り道。街灯はまばらで、ひっそりとした住宅街。前方から歩いてきた男が、なぜかおれの進行方向へと身を寄せてきたのだ。
おれはすっと右側へ寄った。すると、男も同じように右へ寄った。左へ寄ると、男もまた左へ。
妙だなと思いつつ、おれはそのまま歩き続けた。やがて距離が縮まり、すれ違うかというところで男はぴたりと足を止めた。そして、ポケットから何かを取り出した。
- Nコード
- N4780LY
- 作者名
- 雉白書屋
- キーワード
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- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 03月25日 11時00分
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- 文字数
- 3,237文字
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