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潮都の沈む花嫁を救え-誓いを“裏返す”異世界恋愛ホラー-

あらすじ
潮に沈む都市・潮都。
毎年ひとりの「花嫁」が“沈婚祭”に捧げられ、言葉を封じ、潮に溶けて消える。
選ばれたのは、誰かの代わりになるはずではなかった少女・山海海子。

誓い、観測、沈められる者と見届ける者。
「どうして、また見られているの……?」
あの子の名前が口をついてほつれたとき、海子の中の潮位が静かに狂い出す。

──花嫁は、誰だったのか。
──誓いは、本当に一方的なものだったのか。

黒い傘を差し出す男、蟹の指輪が光るその手。
蜂灯を手に、静かに海子を見つめる小さな子ども。
すべては「沈む」ために整えられた儀式だった。

潮の都市の祝祭と呪いに抗う少女が、「誓いを裏返す」選択を迫られる異世界恋愛ホラー。


登場人物紹介

● 山海海子
言葉の抜けた“からだ”に、誰かの役目を嵌め込まれた少女。
沈婚祭の只中に立たされながらも、その役割に違和感を抱き続ける。
ほんとうは「そうなるはずではなかった」ことを、身体よりも先に心が知っている。
観測されること、名前を呼ばれること、誓いを“裏返す”こと──
すべてに抵抗しようとする微かな意志が、沈む都市に波紋を描く。

● サルバートル・クラブリィ
黒い傘を差す青年。蟹を象った指輪を右手に嵌めている。
海子に傘を差し出し、名乗るでも命じるでもなく、ただ隣に立つ。
祭儀や都市の構造に深く関わっているようだが
その真意は読み取れないまま、雨に溶けていく。

● 花谷光
海子が“思わず口にしてしまった”存在。
見つめる、観測する、あるいは見届ける──
どこまでが過去で、どこからが現在かもわからないまま
蜂灯の光に照らされて静かに立っている。
誰も「役」を与えたはずのないはずの彼女の微笑みが、儀式を撹乱する。

● 蜂灯の少女
蜂の形をした灯りを抱える、小さな子ども。
言葉は発さず、ただじっと見つめる存在。
光か、証人か、それとも式典の一部か──
沈婚祭を見つめる眼差しの中に、断罪でも祝福でもない“なにか”が宿る。

● 沈婚祭の花嫁
潮都に伝わる儀式の要となる存在。
言葉を捧げ、観測され、そして潮へと“沈められる”。
けれどその「役」を誰が担うべきだったのか
すでに言葉の糸はもつれ、祭の手順は“ほつれ”てしまっている。
Nコード
N4734KV
作者名
NOVENG MUSiQ
キーワード
異世界転移 123大賞6 スピアノベルス大賞1 パッシュ大賞 アイリスIF7大賞 ESN大賞9 夏のホラー2025 女主人公 沈婚祭 異世界儀式 花嫁と観測
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2025年 07月29日 10時02分
最終掲載日
2025年 07月31日 00時33分
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10,864文字
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