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スマートチョーカー

短編
あらすじ
「ん、なんだこれ……」

『おはようございます。いい朝ですね』

「え……ああ、そうか……」

 朝、目を覚ましたおれは、首筋に妙な違和感を覚えた。女性の澄んだ声が響き、その理由はすぐにわかった。これは「スマートチョーカー」だ。
 最新の健康管理システムで、政府の健康促進キャンペーンの一環として開発・無料配布されたものだ。モニター対象者に選ばれ、昨晩、強引に装着させられた。報酬があるという話だが、おれはどうも気が進まない。
 生活習慣を改善させ、国民の健康を底上げするのが狙いらしい。少子高齢化で労働力が足りない今、現役世代の健康管理は最優先事項だそうだ。
 付属の器具で極小サイズのチップをこめかみに埋め込むことで、AIの声が自分だけに聞こえるという仕組みだ。

『ビタミンDが不足しています。五分間の日光浴をおすすめします』
Nコード
N4564KN
作者名
雉白書屋
キーワード
キーワードが設定されていません
ジャンル
空想科学〔SF〕
掲載日
2025年 05月28日 11時00分
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28pt
評価ポイント
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文字数
1,860文字
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