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樹霜の生け贄

短編
あらすじ
「祈祷師様! どうか、どうかこの村に暖かさを。太陽の恵みを……!」

老婆は応えた。

《純潔の少女を一人、寒さの際立つ山に住む神に捧げよ》

この村には子どもたちが少なかった。
女の子となると特に。
どの子どもたちも両親や村人からの愛情を受けて育っている。

「いや、待てよ……?」

まだ成人したてに見える若い男が言った。
その言葉に顔を見合わせた村人たちは皆頷いた。

「仕方ない。彼女しか居ないのだ。村を救った少女として、忘れないようにしよう。」

内心自分の子どもではなくて良かったと胸を撫で下ろしながら、絶望に泣き叫ぶ女性に告げた。

「おめでとう。そなたの子を、神に捧げよう……」


Nコード
N4348DA
作者名
諫早
キーワード
冬童話2016 バッドエンド 山
ジャンル
童話〔その他〕
掲載日
2015年 12月17日 23時24分
感想
1件
レビュー
0件
ブックマーク登録
2件
総合評価
14pt
評価ポイント
10pt
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文字数
3,104文字
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