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『静かな旋律』

短編
あらすじ
が怖くなって、世界から少しだけ離れた。
私が逃げ込んだのは、音が“動かない”図書館だった。

音楽が好きだった。けれど、ある出来事をきっかけに、音そのものが苦しくなった司書・柊結芽。
監視カメラだらけで私語も少ない、息ができるほど静かな図書館だけが、彼女の唯一の避難場所になっていた。

そんな午後、音楽随筆の棚の前に、一人の男が立つ。
きちんとしたスーツ、場違いな静けさ、そして手に取った本は――彼女が密かに愛している『風の譜』。

「……なんとなく、惹かれたんです。今の僕に必要な気がして」

その曖昧な言葉が、結芽の胸の奥の“結び目”を揺らす。
図書館の静寂の中で重なるのは、大きな告白じゃない。短い会話と、沈黙と、ページをめくる音だけ。

やがて彼は気づく。
本の余白に残された一行――「雨のあと、光のまえに」。
それは結芽が学生時代、誰にも聴かせられなかった“自分の音”の題名だった。

音符が読めないはずの彼が、言葉で音を聴いてくれる。
その言葉が、結芽の止まっていた旋律を、少しずつほどいていく。

静かな場所で、静かな恋が、音になっていく。
これは、音を失った司書と、音楽を知らない会社員が、
“音のない音楽”でお互いを救い合う物語。
Nコード
N4330LQ
作者名
百花繚乱
キーワード
男主人公 女主人公 和風 ハッピーエンド 青春
ジャンル
純文学〔文芸〕
掲載日
2026年 01月14日 14時11分
最終更新日
2026年 01月14日 14時22分
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文字数
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