ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

たったの五文字

あらすじ
──……その五文字の中に、彼は何かを隠していて、私は何かを見落としている。


 物語の中のような錬金術師になることを夢見て、名門魔法学園に通う純真な少女、シェルタ。ひょんなことから騎士科の先輩である剣の天才、レクスと知り合い、彼が時折見せる寂し気な表情に惹かれていく。

「綺麗だとか、見え透いたお世辞はいーよ。魔法科の連中が見たら鼻で笑うようなもんでしょ。……言っとくけど、俺は騎士科で本分は剣だし、さっきのは気まぐれでやっただけだから。俺にとって魔法なんて、……何にも価値のあるものじゃ、ないし」

「え? ま、魔法、大好きなんじゃないんですか?」

「──、……なんで、」
 
 やがて念願叶い、レクスの恋人になることができたシェルタ。夢心地な日々を過ごしていたけれど、どうして彼が自分を選んでくれたのか分からず、徐々に不安が降り積もっていく。

「レ、レクス先輩……ぁ、あい、してる」

「ふ、耳まで真っ赤。すげぇ可愛い、……俺のシェルタ」

 レクスはシェルタにばかり言葉を求めるけれど、決して好きだとも、愛してるとも言ってはくれないし、触れようともしない。
 彼からの言葉が欲しいと、作戦を立てたシェルタは奮闘する。けれどそんなシェルタに、彼の様子は徐々におかしくなって──……

「……シェルちゃんに、触んないで」

「嫌だ、シェルちゃん……言ってよ、いつもみたいに、お願いだから……っ」

 たったの五文字を巡って、二人の想いはすれ違い、やがてその恋は思いもしない方向に転がり落ちていく。


「俺さ、ほんとの魔法使いには、なれなかったけど。……でも、俺だって、シェルちゃんのこと……ちゃんと、守れるよ。……だから」


 叶った恋と、置いてきた夢と、その裏側の誰かの痛みの話。

 アルファポリス様、カクヨム様にも投稿しています。
Nコード
N4157JO
作者名
シロツメクサ
キーワード
シリアス 女主人公 学園 青春 純愛 騎士 すれ違い じれじれ 切ない 恋愛 錬金術 剣と魔法 溺愛
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2024年 09月25日 12時10分
最終掲載日
2024年 10月13日 20時10分
感想
1件
レビュー
0件
ブックマーク登録
13件
総合評価
46pt
評価ポイント
20pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
183,987文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N7255KL| 作品情報| 連載(全7エピソード) | 現実世界〔恋愛〕
「八雲小花さん、君のことが好きです。俺と付き合ってもらえないかな」 「ふぁ」  校内でとてつもない人気を誇る美形の新村先輩に、なぜか初対面で突如告白された平凡な女子高生、八雲小花。けれど受け入れることのできない事情が//
N5220KL| 作品情報| 完結済(全8エピソード) | 異世界〔恋愛〕
 国に満ちた瘴気を浄化するため、聖女として異世界に召喚された少女、ミミ。  初めは驚き怯えていたけれど、今ではすっかり帰る気なんてなくなってしまった。何故なら、転移先の炎を操る騎士、グレンに一目惚れしてしまったから! //
N4157JO| 作品情報| 完結済(全50エピソード) | 異世界〔恋愛〕
──……その五文字の中に、彼は何かを隠していて、私は何かを見落としている。  物語の中のような錬金術師になることを夢見て、名門魔法学園に通う純真な少女、シェルタ。ひょんなことから騎士科の先輩である剣の天才、レクスと知//
N4801IM| 作品情報| 完結済(全28エピソード) | 異世界〔恋愛〕
ここは竜人の王を頂点として、沢山の獣人が暮らす国。 厄災を運ぶ、不吉な黒猫─────そう言われ村で差別を受け続けていた黒猫の獣人である少女ノエルは、愛する両親を心の支えに日々を耐え抜いていた。けれど、ある日その両親も土//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ