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四都物語異聞:艶の残響

短編
あらすじ
 千年の歴史を誇る帝都、青龍京。栄華を極める貴族社会の頂点に立つ兵部大輔、藤原季胤は、完璧な人生を歩むかに見えた。しかし、彼の心の奥底には、若き日に秘めた恋の「深紅の縫い目」が隠されていた。
 身分違いの琴を弾く女、小夜との出会いは、季胤の人生に禁断の「艶」をもたらす。しかし、貴族としての名誉と家門の未来のため、彼は小夜を捨てるという冷酷な決断を下す。小夜は夜の帳のように静かに消え、季胤はその記憶を心の奥に封じ込めた。
 数十年後、南方の廃都、朱雀京から現れた老いた闇払いが、季胤のもとに小さな包みを届ける。その中にあった香壺から微かに立ち上る「黄泉の残香」は、彼が葬ったはずの過去を鮮烈に呼び覚ます。香りに導かれるように、季胤の完璧な世界は歪み始め、現と幻の境が溶けていく。
 小夜との再会は、あまりにも美しく、そしてあまりにも妖しい。しかし、それは単なる恋の再燃ではなかった。彼女の存在、そして「黄泉の残香」の真の力は、季胤を人ならざる宿命へと誘い、帝都全体をも巻き込む、永劫の因果の始まりとなるのだった。

 愛と罪、そして禁忌の「艶」が織りなす、魂の物語。果たして、季胤と小夜の魂がたどり着く果てとは──。
Nコード
N4105KN
作者名
いわたとおる
キーワード
シリアス ダーク 和風 中世 群像劇 平安風架空世界
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2025年 05月24日 22時53分
最終更新日
2025年 06月01日 14時16分
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文字数
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