- あらすじ
- この街を歩くのは、何年ぶりだろうか。
小学生の子供の手を引きながら、私は自分の足取りが妙に遅くなっていることに気づいていた。
見慣れたはずの道なのに、目に入るもの一つ一つを確かめるように歩いている。
子供の頃、この辺りはいつも人で溢れていた。
年の暮れになると、母に連れられて正月用の服を買いに来た。特別な用事がなくても街に出れば何かがあった。理由もなく歩いて、理由もなく立ち止まることが許される場所だった。
今は、店の多くがシャッターを下ろし、通りには風の音しか残っていない。記憶の中の賑わいと、目の前の静けさの落差に、私は言葉を失う。
あの人たちはどこへ行ってしまったのだろうか。あの時間は、いったいどこに置き忘れたのだろう。
それでも、まだ終わってはいないのかもしれない。
街は黙っているだけで、何かを語ろうとしているようにも見えた。
- Nコード
- N3793LR
- 作者名
- 沢 一人
- キーワード
- 123大賞7 第2回ルフナ大賞 OVL大賞11 ネトコン14 アイリスIF8大賞 ESN大賞10 昭和 日常 タイムリープ
- ジャンル
- 純文学〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 01月22日 16時38分
- 最終更新日
- 2026年 01月22日 16時56分
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- 文字数
- 2,277文字
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消えゆく街並み
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