ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あなたに生きていて欲しいからとエルフの美女に言われたので、おれ再就職を頑張ろうと思います。

連載中 全1エピソード 1エピソード目を読む
あらすじ
橋のへりにロープをかけ、首をくくろうとしている若者がいた。そうこのおれだ。この物語はファンタジーである。

「もう生きているのに疲れた。」
「・・・。」

はて。おかしいな。この物語はファンタジーであるはずなので、誰かが助けに来てくれるはずである。

だが問題はそこではない。もう誰にも助けて欲しくない。もうおれは疲れたのだ。皮肉なことにおれは異世界なんてものは信じていなかった。だからもうそれっきり。今日本日10時ごろおれは命を落とす。

さようなら。父さん、母さん。出来の悪い息子でごめん。そっと遺書を乾いたコンクリートの地面にのせ、その辺で拾ってきた重めの石をおもりにする。

平日の昼間なんて人の影さえみえない。そんなの分かりきっているだろうが。今、人々は仕事の時間で。
おそらく会社の同僚たちもいつもどおり仕事をしていて。

先週から体調を崩したと会社を休んでいるので着信履歴は二桁を超えていた。あれほど手に取る事もできなかったスマホを握りしめ、地面に腹いせにたたきつけた。

なんだこんなにあっけなく壊れるものなのか。こぎみよい音を立ててスマホが地面を滑っていった。

「自殺ですか?」

長い耳のエルフの美女がおれに話しかけてきた。

「ああ。悪いが止めないでくれ。」

「それは許されません。」

ガシッとおれの腕をいつの間にかつかみ、ハサミをおれの首紐にあて、自殺道具を破壊しようとしてきた。

いや。このロープたぶんハサミではきれないのでは。ごほんいやそうではなく。

「見逃してくれないか。ここでおれが死ぬのもおれの選択だ。頼む! それに君に止められる筋合いはない! 君とおれはなにも関係がないだろう?」

「そういうわけにはいきません。これが私の仕事ですから。」

そういってなにやら彼女は魔法を使ったのか虚空から名刺をとりそっと丁寧に差し出してきた。なにやら見慣れない文字で <<NPY法人>> シャイン・キャサリンとある。



Nコード
N3722IR
作者名
コカマキリ
キーワード
R15 異世界転生 オリジナル戦記 日常 jfjf
ジャンル
ローファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2024年 06月02日 12時00分
最新掲載日
2024年 06月02日 12時00分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
2件
総合評価
4pt
評価ポイント
0pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
4,556文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N2721KZ| 作品情報| 短編| 純文学〔文芸〕
近所の古びた洋館の庭には沼があり、昔から幽霊が出ると噂があった。夏休みの思い出づくりにそこに肝試しに行った少年。彼はその日から”雨の音”が聞こえなくなってしまった。神社でお祓いを受けるも効果はなく、いつの日か彼の元からあ//
N9868IE| 作品情報| 連載(全40エピソード) | 異世界〔恋愛〕
これは良くある悪役令嬢が婚約破棄後処刑された後のエンドの物語。 王室のとある一室で第一王子がヒロインを手籠めにしようとしていた。 「フフフ。やっと邪魔者がこの世から消えてくれたよ。マリア。君と2人きりになれた・・・。//
N2649KO| 作品情報| 連載(全15エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
社畜猫に転生する。ここまではありきたりだと言えるでしょう。そこの世界は猫は食用という世界観を除けば! 誰かタスケテにゃ!なんでもするにゃ〜〜〜! そんな願いが通じたのかおれは麗しの美女に(食用として)買われた。 ど//
N5469KF| 作品情報| 短編| ハイファンタジー〔ファンタジー〕
転生してら魔界だった。どうせなら異世界に行こうと暴れながら魔界の門をこじ開けた”災害”。 彼は転生し圧倒的な力を手に入れた代償に【知性】を失ってしまっていた。果たして彼は生きていけるのか!? ポップな感じのラブコメで//
N3191KF| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
コスプレが普段着の女子大生が異世界転生したら、乙女ゲームの世界だった。 そんな癖強めな彼女のその後の人生はいかに!?
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ