- あらすじ
- どれだけ歩いただろうか。意識なんて物はもうほとんど残ってはいない。何処を歩いている、自分は何をしている。わからない、わからないが、ただ俺は生きたい。それだけはわかる。死にたくない、終わりたくない。
「こんなの、こんなの嫌だ」
死への恐怖と生への執着だけが今の自分を動かしていた。腹がすいた、喉が渇いた、足が痛い、視界がぼやける。死が一歩ずつ詰め寄るような感覚が背中に悪寒を走らせる。
自分が何故こうなったのか、今となっては覚えていない。震える足で前進を続ける、目の前の光を掴むように。光が大きくなった瞬間、俺は派手に転んだ。光で段差があったのに気付かなかったのだ。全身が痛い、腕に関しては折れたようだ。だが悪いことだけではないようだ、目の前には川が流れていた。死に物狂いで水を飲む、その時は必死で気付かなかった。だんだんと意識が戻り始めた時に気づいた。
「この川、鉄っぽい味がする」
味だけでは無い、周囲に匂う生臭い香り、そして俺はそれを見つけた。上は人間で下は魚の化け物、人魚というにしては大型の車の様な大きさをしていた。
「なんだあれ」
まともに頭が回らない俺はこれが精一杯の驚きだった。幻覚を見ている気がしたが俺はそれに近づき触ることが出来た。ヌメッとした身体に堅い鱗の感触がホンモノなんだと実感させる。
不意に腹の虫が鳴く。その後は覚えていない。気がつくとそこには何も無かった、骨さえ残らず俺は喰ったのだ。
宗教団体が社会問題になった世界で化け物狩りをする、一人の人間のお話。 - Nコード
- N3508IC
- 作者名
- 四生 零苑
- キーワード
- R15 残酷な描写あり ミステリー サスペンス スプラッタ 怪談 サイコホラー 異能力バトル 二次創作
- ジャンル
- アクション〔文芸〕
- 掲載日
- 2023年 02月28日 04時26分
- 最新掲載日
- 2023年 03月03日 22時10分
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- 文字数
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連載(全2エピソード)
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連載(全1エピソード)
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突然現れた幽霊の茜。茜は成仏するため、主人公のいつきに『誰かに守られろこと』をいつきに頼む。
そんなおかしなところから、おかしな日々が始まっていく。
友人の小説を手直しした物になります。どうぞ楽しんでください。
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