エラーが発生しました。
エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。
- あらすじ
- とある母子家庭。母親はここ最近、どうしても拭えない、ある深刻な悩みを抱えていた。それは――
「ねえ、ユキちゃん、大丈夫? ユキちゃん!」
「う、う、うえええええん!」
娘のユキの様子が明らかにおかしいのだ。まるで糸がぷつりと切れたように突然黙り込み、次の瞬間には不安げに周囲をきょろきょろと見回し、大声で泣き出す。
ユキは高校三年生。受験を間近に控え、情緒が不安定になっているのだろう――最初はそう思っていた。しかし、学校でも突如泣き出し、挙句の果てには暴れるようになってしまった。教師たちも対応に困り、ついに休学を余儀なくされた。
母親はいくつもの病院を回ったが、どの医者も「身体的な異常は見られません」と口を揃えて言う。心療内科でも、決定的な診断は下されなかった。ユキ自身に問いかけても「大丈夫だから」と繰り返すばかりで、心の奥を見せようとはしなかった。
もはや打つ手がなく、困り果てた母親は、ある日藁にもすがる思いで知人に紹介された霊能力者に助けを求め、家へ来てもらった。
- Nコード
- N3380KO
- 作者名
- 雉白書屋
- キーワード
-
キーワードが設定されていません
- ジャンル
- 純文学〔文芸〕
- 掲載日
- 2025年 06月06日 11時00分
- 感想
-
0件
- レビュー
-
0件
- ブックマーク登録
- 0件
- 総合評価
- 26pt
- 評価ポイント
-
26pt
- 感想受付
- 受け付ける
- レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須
- 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須
- 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 1,525文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N1318LC|
作品情報|
短編|
その他〔その他〕
「ようこそ、おいでくださいました」
夜、とある屋敷の玄関ホール。重厚な扉が開くと同時に、青年は深々と頭を下げ、来客を迎えた。
老人たちは思わず「おお」と声を漏らし、皺の刻まれた顔を綻ばせた。
「久しぶりだなあ。立//
N1316LC|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
『人殺し……』
「え?」
昼下がりの街中を、何気なく歩いていたときだった。耳元で突然声がして、おれは思わず振り返った。
だが、すぐそばには誰もいない。通行人がちらとこちらを一瞥し、露骨に距離を取って歩き去っていっ//
N1314LC|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
「はい、転校生の――くんです。彼も今日からクラスの一員ということで、みんな、仲良くするように!」
「よろしくお願いします!」
少年は、はきはきとした声で挨拶した。ここはとある小学校の教室。転校生の彼は、ぎこちない足//
N1313LC|
作品情報|
短編|
空想科学〔SF〕
「では、これより判決を言い渡します。その前に被告。何か言いたいことは?」
「……ねえよ」
裁判長の問いに、被告人の男は鼻で笑い、唇を薄く歪めた。視線を合わせることもなく、ただ斜め上――天井の一点を見上げ、小さく息を//
N1312LC|
作品情報|
短編|
ヒューマンドラマ〔文芸〕
「うぇーい!」「フゥー!」「アーイ!」
……ほんとに『うぇーい』って言うんだな。
おれは思わず笑いそうになった。夕方の電車。座席に腰を下ろして少し経った頃、優先席のほうからやけに賑やかな声が響いてきた。
「ぎゃは//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。