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別れ宿

短編
あらすじ
 ある雪の夜、白く染め上げられた大地に一本の灰色の道路が線を引いていて、その上を一台の車が走っていた。周囲には民家もなく、窓の向こうには、ただ闇の中に佇む木々が雪を被り、無言で彼らを見送っている。その雪景色を助手席で眺める女のため息がガラスを僅かに曇らせた。

「……ねえ、なんでいつもの車じゃないの?」

「ああ、ちょっと修理に出していてさ。前にも言ったと思うけど」

「だから、こんな地味な車でなくてもいいじゃない」

「まあ、いいじゃないか。どうせ暗いしさ。ははははっ」
Nコード
N3344JB
作者名
雉白書屋
キーワード
ショートショート
ジャンル
純文学〔文芸〕
掲載日
2024年 05月30日 16時00分
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文字数
2,975文字
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