- あらすじ
- 時間軸(クロノス)の軋み
世界は一本の線路の上を、正確無比に走る列車のようなものだ。過去から未来へ、定められた時刻表に従い、一瞬の狂いもなく進行する。我々はその車窓から流れる風景を**「現在」**と呼ぶ。
しかし、もしその列車が、極稀に、数秒前、数時間前の停車駅へと、乗客の意識だけを強制的に逆走させる**「脱線」**を起こすとしたら?
時永 刹那(ときなが せつな)にとって、それは体質だった。
高校二年生の彼は、極度のストレスや予期せぬ衝撃に晒されるたび、意識を直近の過去へと跳躍させる**「クロノス・シフト」という異能を抱えて生きていた。それは未来の光景を予知する「第六感」ではない。明確に体験したはずの時間を再演する、孤独な「二度目の人生」**だ。
例えば、クラスメイトの悪戯で弁当の唐揚げが盗まれた時。刹那の意識は三秒前に戻る。彼は知っている。三秒後、何が起こるか。そして彼は、その知識をもって、**未来を「上書き」**する。
この異能は、常に彼の脳を焼き、精神を疲弊させた。日常のささやかな変化さえ、刹那にとってはパラドックスの重圧であり、周囲との決定的な隔絶を生んでいた。
彼は自身の能力の起源を知らない。ただ、この力は、一年前の交通事故以来、祖父が遺した古びた懐中時計の**「螺旋状の文様」**と共鳴するように、彼の体内で脈打ち始めたのだ。
紀元前2000年からの追跡者
平穏な日常の小さなズレを修正し続ける刹那の前に、ある日、一人の**「追跡者(オービター)」**が現れる。
黒いコートを纏ったその男は、刹那の起こす**「時間の歪み(ノイズ)」**を感知し、抹殺するために、未来から送り込まれたエージェントだった。
男が狙うのは、紀元前2000年、地中海のクレタ文明で極秘に開発されたとされる**「時間制御装置(クロノス・コア)」の設計図**。その古代の失われた技術こそが、刹那の『クロノス・シフト』の源であり、同時に、時空そのものを破壊し得る究極の時間兵器だという。 - Nコード
- N3270LK
- 作者名
- Lam123
- キーワード
- R15 ボーイズラブ 男主人公 冒険 青春 タイムリープ
- ジャンル
- 空想科学〔SF〕
- 掲載日
- 2025年 11月24日 16時45分
- 最終掲載日
- 2025年 11月24日 18時51分
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