- あらすじ
- 目を覚ました瞬間、自分の指先が青白く光っていた。
見覚えのない天蓋が、知らない朝日に照らされている。
身体を起こすと、右の掌に複雑な紋様が刻まれていた。
魔法陣だ。
それも、私が三年かけて設計した——まだ誰にも見せていないはずの、あの陣。
呼吸が浅くなる。
部屋を見回す。豪奢な調度品、見知らぬ家紋、重い絨毯。
枕元に、一通の封書。
震える手で開くと、婚姻届の写しと短い手紙が入っていた。
「今後あなたの研究成果は、フェルゼン公爵家の資産として扱われます」
あの日を思い出す。
論文を提出した翌朝、指導教官に呼び出され、差し出された杯を飲んだ後の記憶がない。
(……ああ、そうか)
私は、奪われたのだ。
研究も、名前も、この身体ごと。
手紙を丁寧に折り直し、便箋とペンを探した。
まず、状況を整理しよう。
泣くのは、全部取り返してからでいい。
掌の魔法陣が、静かに脈打っていた。
- Nコード
- N3201LX
- 作者名
- 渚月(なづき)
- キーワード
- 異世界転生 異世界転移 女主人公 西洋 ハッピーエンド 異類婚姻譚 身分差 嘘 成り上がり
- ジャンル
- 異世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 03月20日 15時32分
- 最終掲載日
- 2026年 03月20日 15時33分
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嘘つき花嫁は王宮で真実を暴く ~捨てられた研究者が最強の魔法陣で成り上がるまで~
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