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懺悔室に盗聴器を

短編
あらすじ
「懺悔室に盗聴器を仕掛けさせてほしい」

 とある教会にて刑事の男は神父に向かってそう言った。
 共に影の中。教会上部の窓から向かい合う二人を分かつように日の光が差し込んでいる。
言葉も音もない、時が止まっているのかとさえ思う空間。
 空気中に舞う塵だけがそれを否定している。
そこに今、僅かな音が加わった。神父が息を吸い込んだ音だ。

「お断りします。それは神のご意志と、そして人の想いを踏みにじる行為です」

 それを聞いた刑事が顔を歪めた。
そしてそれは先程、刑事の要求を耳にした瞬間の神父の表情と同じものであった。
異形。まるで信じられない生き物を目にしたような。
Nコード
N3185II
作者名
雉白書屋
キーワード
ショートショート
ジャンル
純文学〔文芸〕
掲載日
2023年 07月31日 11時00分
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1件
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128pt
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文字数
5,192文字
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