短編
- あらすじ
- ぼくこと浜田一平は、東京の大学の工学部の四年生で、将来はコンピューターのプログラマーになりたいと思っていた。夢は童話作家になって子供たちを楽しませることだった。
ぼくは伊豆への一人旅の途中に、ひとりの女子大生に出会う。
彼女も一人で旅行しており、旅は道連れということで、一緒に観光を楽しむことになる。
彼女の名前は、池田かすみ。甘い顔立ちの、背が高く、プロポーションがよくて、そのくせとてもやさしい聡明な美人だった。
ぼくは、すぐにかすみに魅せられて、恋をした。彼女もぼくを気に入ってくれ、すぐに仲良くなり、色々なことを話すようになった。
ただ、ひとつ気になったのは、彼女がこの伊豆へきたのは失恋旅行のためのような気がしてならなかったからだ。ぼくが書いた悲しい童話を読んでもらったのだが、心が乱れたのか、泣いてしまったのだ。
その夜、ぼくたちは、ひとつになる。次の日も、下田の町を散策した後、旅館で激しく愛し合う。しかし、次の朝、目を覚ますと、彼女は忽然と消えていた。
彼女はその態度から、絶対ぼくに好意をもってくれたはずだと思っていたのだ。やはり、失恋した恋人のことが忘れられないのだろうか?
ぼくは彼女のことが忘れられず、その行方を探し求めていたが、一年後にやっと彼女を見つける手掛かりを発見する。簡単な推理だったのだ。
再会を期待して彼女の大学へかすみに会いに行くが、ぼくは想像もしなかった秘密を打ち明けられる。モダンな現代の古典的な恋の物語である。
テーマは、ゴーガンの大作の題名である“われわれは、何処から来たのか? われわれは、何者か? われわれは、何処へ行くのか? ”という人間の魂のアイデンティティの問題である。
しかし、これはひとりの魔法使いの仕業だった。
- Nコード
- N3100GZ
- 作者名
- 高原伸安
- キーワード
- R15 日常 ネット小説大賞九感想 シリアス
- ジャンル
- 純文学〔文芸〕
- 掲載日
- 2021年 05月22日 14時20分
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- 文字数
- 27,514文字