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役目は終わりましたね。~ずっとあなたをお慕いしておりました~

あらすじ
三年間、伯爵家の帳簿を一人で回した。 領地の税収も、農民への薬の配布も、 来客の茶の手配も、全部私がやった。

見返りは冷え切った食事と六畳の離れ部屋。 夫は私の名前すら呼ばなくなっていた。

ある日、夫が告げる。 真実の愛を見つけたから契約は終わりだ、と。 隣には実の妹がしがみついていた。

泣くと思われていた。 縋ると思われていた。 私は完璧な礼で一礼し、署名済みの離縁状を差し出した。

裏口からひとりで出ようとした夜。 壁のように寡黙だった従騎士が、 見たこともない礼装で立ち塞がっていた。

あの男は三年間、何も言わなかった。 ただ深夜の執務室の灯りが消えるまで、 毎晩廊下に立っていたのだという。

彼が差し出したのは同情ではない。 隣国の名を背負った、ある提案だった。

なぜ従騎士が国家の保護を口にできるのか。 なぜ私の調合した薬草が他国を動かすのか。 そして彼が三年間隠していたものは何か。

冷えたスープしか知らなかった女の手を、 誰かが初めて温かいものとして握った。

その手を取るかどうかを、まだ私は決めていない。
Nコード
N2769LW
作者名
九葉(くずは)
キーワード
女主人公 西洋 ハッピーエンド ざまぁ 契約結婚 追放 溺愛 身分差 魔法 不遇令嬢 隣国の王子 婚約破棄
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2026年 03月04日 12時02分
最終掲載日
2026年 03月04日 12時04分
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文字数
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