短編
- あらすじ
- 神戸の高台にあるスパーランドの露天の岩風呂で足の指を揉みしだいていた松森氏は、右足の指の股が五つあることに気が付く。目で見ている限り指は5本で間は4つ、だが、両手の感触だけで確かめると、やはり五番目の間がある。驚いた氏は、かねてより友人から聞いていた垂水の町の神経科医のもとを訪ねる。診察した医者は、第五の股の存在を追認するや、正直に困惑し、率直に見放してしまう。迎えに来た細君が松森氏を慰める。
翌朝、依然として症状の治まらない氏は、やつれた自分の顔を確めようと鏡を覗いて恐怖に襲われる。鏡の中の自分の瞳に、見たこともない異星のような風景が映っているではないか。さらに確かめようと身を乗り出した時、何か人間でない顔のような物が一瞬現れて瞳の中からこちらを覗き、どこかへ消えて行った。松森氏は身の破滅を直感し、昨夜、自分に起きた異変を調べるうちに迷い込んだひとつのネット広告に一縷の希望を見出す。そこには「応用位相幾何クリニック」とあり、胡乱な文言が並んでいた。松森氏は覚悟を決めて、細君の寝顔を胸に刻み込むと、ひとり七月の町へ出て行く。
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- Nコード
- N2544HG
- 作者名
- 友未 哲俊
- キーワード
- 妖しい 可笑しい 怖い とぼけ ポーカーフェイス 読者いじり
- ジャンル
- 空想科学〔SF〕
- 掲載日
- 2021年 10月07日 19時59分
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- 文字数
- 11,786文字