ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

まりも。

短編
あらすじ
 わたしは玄間 クロ。普通の女の子。
 今日も昨日と変わらない今日を、ひどく退屈で憂鬱な午後を過ごすはずだった。
 ――目の前に、手でキノコを食う化物少女がいた。
 冬の日。雪が降った、冬の日のことだった。

 この世界は、化物によって壊された、らしい。みんな「化物」だったり、ゲンセイ生物って呼んでる。そんな化物。
 人間は山奥に引きこもったり、固まって暮らしてたりするらしい。わたしは前者らしいけど、わからない。
 わたしはわたしの村に、化物の女の子――まりもちゃんを招く。
 理由はお腹がすいているらしいから。誰にでも優しく明るく振る舞えるのが、わたしの「強み」だもん。

 夕ごはんは、コンビーフ丼。備蓄のなかでは少し豪華だ。
 自家栽培してるから米だけはいっぱいある。炊いたそれの上に、缶半分のコンビーフと醤油とマヨネーズを混ぜたものをのっけたやつ。
 無表情でどこか嬉しそうにそれを食べるまりも。しかし、それを見るみんなの目はすこし不安げ。備蓄食糧が少なくなってきたとぼやく。
 不安な顔なんて見せちゃダメだ。いつも通り笑って変なこと言っちゃって、安心させないと。
 ……まりもが、わたしの頬をなめた。

 そんなとき、ばん、と音がした。

 そんな、冬と化け物の話。

 長編の第一話にしようと思ったけど短編としてあまりに完成され過ぎてたので。
 pixiv、およびカクヨムなど各サイトに掲載中の「雑多掌編集」にも掲載します。
Nコード
N2385II
シリーズ
徒然掌編集 零 ~あつまれ短編作品のMemento mori~
作者名
沼米 さくら
キーワード
ガールズラブ 残酷な描写あり 青春 近未来 怪獣 天災 バイオハザード キネノベ大賞9 アニーク大賞 ダーク 人外 田舎 百合 ポストアポカリプス 人外×少女
ジャンル
パニック〔SF〕
掲載日
2023年 07月20日 21時27分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
1件
総合評価
20pt
評価ポイント
18pt
感想受付
受け付ける
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
4,223文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N9469IO| 作品情報| 連載(全27エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
ここは女性しか魔法が使えない世界。 男は剣で人々を守り、女は魔法で傷を癒す。古くからの言い伝え。 僕、ソーヤ・イノセンスは、何故か魔法が使える。男なのに。 僕の通う魔法学校は、当然のごとく女子校。僕は性別を隠しながら//
N9434KV| 作品情報| 短編| ヒューマンドラマ〔文芸〕
遙か彼方、星が瞬いた。 彗星が再接近した。ニュースで聞いた日。 僕は空を見ていた。 周りの大人たちはみんな僕を見なかった。だから、ひとりぼっちで空を見ていた。 河川敷。彗星が見えた日。 瞬いた空。暗闇と踊るように駆けて//
N2005KV| 作品情報| 短編| ローファンタジー〔ファンタジー〕
うちの猫は、トイレトレーニングが済んでいない化け猫だ。人間の姿になっても、おねしょしたりおもらししたり……毎日が大変で。 いま思えば、そんな騒がしい日々すら楽しかったと思えるんだ。
N5122KU| 作品情報| 短編| ローファンタジー〔ファンタジー〕
猫又の妹、ゆゆに百鬼夜行に連れてきてもらった。 妖怪たちの夏祭り。楽しく過ぎていったその時間は、急な乱入者によって遮られる。 今回でかおせかは一区切りです。次の話は、また書きたくなったら書きます。
N2861KU| 作品情報| 短編| ローファンタジー〔ファンタジー〕
もうすぐ夏休みが始まる。そんな日のこと。 同じ部活の友達が、俺の飼っている猫を見たいと言ってきた。だから、家に連れてきた。 でも、彼女たちはその猫を見て大層驚いていた。 ……俺のペット、何か変かなぁ。ただの、猫耳美少女の//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ