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おれの妊娠

短編
あらすじ
「どうですか、お調子のほどは」

「いや、どうもなにも、変な感じですよ……決まってるでしょ」

 ――男が妊娠するなんて。

 男が妊娠する。それを初めて耳にした時、イカれた世の中だと思った。
 だが、おれもまた正気ではないのだろう。今、おれの腹の中には赤ちゃんがいる。科学技術の進歩の賜物というやつだ。それと少子高齢化と未婚率の上昇が原因か。この世に生まれる男女の数には元々偏りがあるらしいが、それを抜きにしても結婚できない男が溢れ、またキャリアが大事だの自分が大事だのを理由に子供を産みたがらない女が今の世の中には五万といる。ならば男に産ませようとは思い切った考えというか、思い詰めた結果か。この分野の研究が進み、そして容認された。まあ、その辺の事情はおれの知ったことじゃねえ。自分に利益のある制度が存在するなら最大限活用させてもらうだけだ。
Nコード
N2191JB
作者名
雉白書屋
キーワード
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ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2024年 05月29日 11時00分
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文字数
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