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   闇夜の咆哮    ――常世の国に行った男の話――

短編
あらすじ
平成10年7月、尾張多賀神社の裏手にある部落の一軒家に1人の老人が無断入居する。近所の人はびっくりして追い出そうする。空き家だが無人の家ではないからだ。この家の持ち主は2年前に旅に出ると言って出ていったままだ。当時35歳。
 近所の人がびっくりしたのは、老人がこの家の持ち主で、まだ37歳だと言い張る事だ。誰がどう見ても80歳か90歳位に見える。
 老人は2年前に旅先で亥世界に入り込んでこの歳になっていたと語る。
老人の入り込んだ世界は常識では理解できないものだった。
 常世の国――2百人の若者たちが暮らす世界。生活水準も縄文時代。政治や文化もない。生活に必要な物は必要なだけ作る。貨幣もない。人々は歳をとらない。老人にとってはあこがれの国だった。彼もこの世界では20代の初めのように若々しい。
 しかし、1ヵ月に1人子供が生まれると、20歳の後半になった若者が1人消える。その場所も部落の北側にある、巨大な鉄塔の中に吸い込まれていく。
 新月の前夜、塔の中から3メートルもある鬼が出てくる。鬼は部落に入って咆哮する。1人の若者がその咆哮に応じて、鬼と共に鉄塔に入っていく。
 老人(主人公、山下統一郎)は鉄塔の中に入って見守る。
鬼が若者を貪り食う。その凄惨な光景を見た時、山下は鬼を殺すことを計画する。そして火で鬼を焼き殺す。
 だが鬼が殺された事で、山下は部落から追い出される。
 この世界に戻って山下は見る見るうちに老人と化す。
 この世界に戻っても、あの世界で夫婦となったイトから霊感で情報が送られてくる。鬼は牛頭天王で、彼は蘇ろうとしている。山下はあの世界に帰る事を許される。
 老人は新月の前の晩にあの世界=常世の世界に帰る。
Nコード
N2023HS
作者名
堀本廣
キーワード
残酷な描写あり 異世界転移 多賀神社 異次元世界 皆神山 巨石信仰 常世の国 浦島太郎伝説 三輪山 牛頭天王 イヤシロチ 位山 伊勢神宮 縄文時代 スサノオ しめ縄 ヒヒイロイカネ
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2022年 06月30日 08時25分
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文字数
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