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第十王子と本の虫

短編
あらすじ
 怒りっぽくて、短慮だけど、素直な人なのだな。性格的に私とは合わなさそうだけど、仕事上のパートナーとしては、やれないこともないかもしれない。
 
「まだお仕事が無いようでしたら、続きを読みたいのですが、よろしいでしょうか」
 
「はあ……別に許可なんていい。これから長い付き合いになるんだ、読みたい時は勝手に読め」
 
 曇天の隙間から覗いた光明を頼りに、私は読書の続きに取り掛かった。気持ちが少し晴れたからか、先ほどよりもページを捲る手が軽い。気が付けば、手の震えは完全に止まっていた。
 
「……なあ、そんなに読書が好きなのか」
 
「他の趣味を知らないだけです。家では他にやることも無かったので、空いてる時間に本を読むのが当たり前になってまして」
 
「哀れだな。読書なんて、机に向かって椅子に座ったら、後はずっと暗記しながらページを捲る作業じゃないか」
 
「それは読書じゃなくて、暗記のお勉強でしょう」
 
「読書とはそういうものだろ?」
 
「全然違います」
 
 これだけの本に囲まれながら、読書の楽しみ方も知らないとは。仕方ない、私が教えて差し上げよう。
Nコード
N1796KP
作者名
秋雨ルウ(レビューしてた人)
キーワード
ネトコン13 ほのぼの 女主人公 西洋 日常 青春
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2025年 06月22日 10時51分
最終更新日
2025年 06月22日 19時52分
感想
5件
レビュー
0件
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455件
総合評価
9,806pt
評価ポイント
8,896pt
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文字数
27,962文字
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