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誰もが何かを抱えて生きているけれど、私はそれに名前をつけない

あらすじ
一年前、私は統合失調症を患った。
幻聴があり、世界が歪んでいた時期は、もう終わった——らしい。

今は寛解している。
月に一度のエビリファイの注射を受けながら、事務の仕事をして、ジムに通っている。
外の音や派手な色が多すぎると少ししんどくなるし、注射の副作用で足がむずむずする夜もあるけれど、生活は回っている。

ADHDのせいか、理由もなく苛立つことがある。
それを私は、運動や、そして完全にはやめられないタバコでやり過ごしてきた。
健康に悪いのは分かっている。
それでも、悪いものだと切り捨てる気にはなれない。

誰もが何かを抱えて生きている、という言葉をよく聞く。
私はそれに同調しないし、否定もしない。
分かり合おうともしない。

これは、何かを克服する物語ではない。
前向きに生き直す話でもない。
ただ、治ったと言われたあとも続いていく日常を、静かに積み重ねていくだけの話だ。

今日を生きて、今日を終わらせる。
それだけで十分だと思えるようになるまでの。
Nコード
N1601LT
作者名
夜明けの語り手
キーワード
第2回ルフナ大賞 OVL大賞11 ネトコン14 アイリスIF8大賞 ESN大賞10 女主人公 現代 日常 私小説 注射 鬱 タバコ ジム 社会 文芸部門
ジャンル
純文学〔文芸〕
掲載日
2026年 02月06日 14時08分
最新掲載日
2026年 02月07日 17時37分
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