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商人の客

短編
あらすじ
砂漠の大商人ラジドは、隊商を率いて旅をしていた。
ラジドは旅の途中、サーリムと名乗る青年と黒狼のアイシャに出会う。
サーリムは食料を分けてほしいといい、その代わり、ラジド達に水を呼ぶとという。
ラジドは半信半疑でその提案を受け入れる。すると、サーリム青年は砂漠に大きな水場を出現させたのだった。
その日、ラジドはサーリム達に食事を振る舞い、くつろいだ夜を過ごした。
サーリムは、神様に願いを届けてくれる「星の降る井戸」を探しているという。ラジドにもその場所を尋ねるが、ラジドも知らないとしか答えられなかった。
 落胆顔のサーリムにラジドは昔話として、ある姫君と若者の悲恋を語り始めた。

 政治の思惑で、他国へ嫁がされる姫君を許嫁であった若者が送り届ける。
その旅の途中、姫君が逃げ出してしまう。皆は姫君と若者が駆け落ちしてくれることまで願ったが、
二人は砂漠で『星の降る井戸』を見つけ、互いの立場で生きることを決め、互いの幸せを井戸に祈るのだった。
 祈りは天に届けられ、天は真摯な若者の願いを聞き、若者に願いを届ける星を要求し、若者は自分の右目を差し出すのだった。

 彼らの願いが成就したのかは、わからないとラジドは物語を終える。
 サーリムは消沈するも、旅を続けるという。
 ラジドは、サーリム達に自分の屋敷を尋ねるよういい、身に着けていた頭巾を与える。
 その時、サーリムはラジドが隻眼であることに気付くのだった。
 ラジドは、サーリム達を見送り、再び旅を続けるのだった。



※初稿は「コスモス文学 No.143」(1995年)に掲載されました
Nコード
N0807HU
シリーズ
星の降る井戸
作者名
いりいゆうん
キーワード
残酷な描写あり 悲恋 時代小説 シリアス ハイファンタジー 砂漠 姫君 星 井戸 星の降る井戸 中東 物語り 中世
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2022年 08月12日 21時00分
最終更新日
2022年 08月12日 20時52分
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文字数
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