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村井赤枝の手放して変わる為のほっこり飯

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あらすじ
京都の老舗「株式会社八つ橋美人」で、従業員食堂や休憩所の掃除、そして巨大なジャグにお茶を沸かして補充する仕事に励む村井赤枝。私生活では独立した二人の息子に恵まれ、それぞれ婚約者や恋人がいる。端から見れば順風満帆な人生だが、彼女には「おばさんはうるさいもんや」を免罪符に、周囲に自分の価値観を押し付け、相手が自分に合わせるのが当然だと考える傲慢さがあった。赤枝の「指導」という名の否定は、知らぬ間に周囲を疲弊させていた。

特に赤枝が執拗にお節介を焼いていたのが、24歳のアルバイト、澤岡健十郎である。穏やかで言い返さない彼に対し、赤枝の態度は次第に尊大になっていった。ある日、備品整備をしていた健十郎に対し、赤枝は「ちゃうねん」と彼の作業を否定し、彼が使っていた椅子を「邪魔やろ」と勝手に遠くへ追いやってしまう。健十郎の感謝も謝罪もすべて「有難うちゃうねん」「すみませんとちゃうねん」と反射的に否定し、一方的に説教を叩きつけては、「人生の先輩として教えてやった」という満足感に浸っていた。

しかし翌日、健十郎は突然職場に来なくなる。赤枝が理由を尋ねると、主任から衝撃的な事実を告げられる。健十郎は「あのおばはん(赤枝)をぶち殺して犯罪者になってでも辞めてやる、あんな奴が一番嫌いなんや」という、凄まじい怒りを主任に吐露していた。真面目で評価の高かった彼の意外な行動に動揺する赤枝だったが、それでもなお「自分は関係ない、あの子が勝手にキレただけ」と自分を正当化しようとする。

そんなある日の夕方、パチンコの帰り道にスーツ姿の健十郎を見かけた赤枝は声をかけようとするが、彼は見たこともない険しい表情で彼女を完全に無視して去っていく。初めて直面した「本当の拒絶」に動揺し、重い自転車を押して夜の街を彷徨う赤枝。日はすっかり暮れ、夜の訪れを感じる路地の先で、赤枝は自分をじーっと見つめる、まん丸な目をした不思議な少女――「えらいこっちゃ嬢」と遭遇することになる。
Nコード
N0265LV
シリーズ
摩訶不思議食堂のほっこり飯
作者名
修羅観音
キーワード
現代 日常 グルメ 食堂
ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2026年 02月21日 21時15分
最新掲載日
2026年 02月21日 21時15分
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