- あらすじ
- 冬の北海道。吹雪に包まれた函館駅から、特急「北海」が発車する。札幌へ向かうその列車には、探偵・佐伯涼介の姿があった。急な仕事を終え、帰路につくだけのはずだったが、雪の中を駆け抜ける車内で思わぬ異変が起こる。
名の知れた不動産会社の社長が個室から忽然と姿を消し、行方不明となった。閉ざされた列車の中、次々と積み重なる不安と謎。広がるのは「吹雪で外に出られるはずがない」という矛盾だった。
佐伯は冷静に状況を見極めながらも、秘書の証言や車掌たちの不穏な挙動に違和感を覚える。さらに、食堂車で働く調理員たちの振る舞いも、この列車に漂う不透明な空気を際立たせていた。
果たして失踪は偶然の出来事なのか、それとも緻密に仕組まれた事件なのか。雪深い北の鉄路を疾走する「北海」は、静かに、しかし確実に終着駅へと近づいていく。
――雪にかき消される影を追いながら、探偵は列車という密室に潜む真実に挑む。 - Nコード
- N0085LD
- 作者名
- 雨里
- キーワード
- ＥＳＮ大賞９ シリアス 男主人公 現代 探偵小説 鉄道 鉄道ミステリー 北海道
- ジャンル
- 推理〔文芸〕
- 掲載日
- 2025年 09月26日 18時00分
- 最新掲載日
- 2025年 09月29日 18時00分
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雪の鉄路に消える影
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