刑事✖️超能力少女〜最強タッグの2人〜
舞台はアメリカのワシントン
一人の刑事が今日も事件現場へと向かう。
刑事の名はセドリック・クラーク。
いくつもの事件を解決した、優秀な刑事である。
彼が今、向かう先はあるレストラン。
客の男が突然倒れ、死亡という情報だけが彼の元に。
レストランは警察やギャラリーが囲っており
セドリックはそれを避け店内へと進む。
レンストランに残されていたのは
少人数の客、店の関係者、男の遺体であった。
男の妻と見られる女は酷く泣きわめき、
数人の客達は、自分が疑われているのかとビクビクしている。
セドリックは慣れたように彼らの話を聞く。
死んだ男は持病持ちという事が分かり、
それが悪化して亡くなったのではと皆が口々に言う。
セドリックは遺体を見た瞬間、長年の感で殺人だと気づいた
それは遺体の顔をみて、ある人間への後悔と憎しみの感情が籠っていると思ったからだ。
それを踏まえセドリックは揺さぶりをかけるように聞き取りをするが、一向に捜査は進まない。
すると
「あのー。」
この場に似合わない声が響く。
この店で働いているウェイターだ。
歳は17くらいだろうか、少女は続けて言った。
「私、この後、他の店でアルバイトが
あるから早く帰してくれない?」
眉をひそめて刑事達を見る。
「すまない、もう少し付き合ってくれ。」
セドリックは申し訳なさそうに少女に言うが
「·····死んだあの男の人…彼、殺されてますね。」
彼女が発したその一言で場は凍りついた。
セドリックはその空気を破るかのように少女に問いかける。
「どうして…そう思うんだい?」
「うーん。そうね·····彼は、、、浮気者だった。」
少女は額に手を当て突然そう答えた。
「いつも奥さんを放って、他の女と遊んでばかり。
子供もいるのに、」
急に少女の口から死んだ男と妻の話がスラスラと出てくる。
「き、君そんな嘘をついてまで·····」
他の刑事の言葉を無視し彼女は続ける。
セドリックは目を瞑り少女の話に耳を傾ける。
被害者の妻は目を見開きながらそれを聞く
「今日は彼らの結婚記念日。
久しぶりの夫婦水入らずの時間だった。
でも、彼の口からは離婚という言葉が
それは彼女の殺意を加速させるには十分だった。
いつでも殺せるように持っていたヒ素をコーヒーに混入
そして·····」
彼女はそう言い男の妻を見た。
「な、なによ!私が彼を殺したって言うの!?」
酷く動揺し声を荒らげる妻。
セドリックは確信したこの妻が犯人だと。
「コーヒーカップを調べろ」
セドリックは鑑識に言う。
妻は否定して周りを見渡す
「こんな子供の言うことを信じるの!?」
「あの人·····」
少女は妻の瞳を見据えて最後に言った。
「あの人·····不倫している女との間に子供が出来たんでしょ?」
それを聞いた瞬間、妻である女は泣き崩れた。
長年の裏切りと夫からの仕打ちに耐えられなかった
許せなかったと、犯行を自供した。
その後少女はアルバイトに遅れてしまうと、
急いで立ち去った。
セドリックは店長に彼女の事を聞き、
アルバイト先へ向かった。
日が落ち街が暗闇に包まれる中、
どの店もCLOSEの文字が並び明かりが消えていく。
そしてある店の扉が開く。
「あれ、さっきの刑事さん」
少女は不思議そうに店前に立っているセドリックを見る。
「やぁ、また会ったね。君に聞きたいことがあるんだ」
「なぁに?」
セドリックは首を傾げる彼女に聞く
「さっきはどうして事件の発端が分かったんだい?」
「あぁ、それを聞きたかったの?」
納得したように少女は言う
「あぁ。」
「·····うーん。教えてもいいけど…変に思わないで。」
「もちろんさ。」
「私。超能力者なの。」
平然と少女は言った。
辺りは静まり返る。
「·····なんだって…?」
セドリックはいつものポーカーフェイスを崩しながら聞く
「はぁ、」
少女はひとつため息をこぼし詰め寄る。
「超能力者!知らない?」
「いや、知ってはいるが…ほら、あれだろ?
スプーンを曲げたりマジックのような⋯」
「そうだけど、ちょっと違うわ」
コロコロと笑いながら少女は言う。
「私。”人の記憶が見えるの”」
「·····非科学的だね。」
「ほんとうよ?しかも死人の記憶は特に見える。」
「じゃあ、さっきのは」
「そう!この力であの男の人と奥さんの記憶を見たの」
セドリックは少し考えて言った
「僕の記憶を見て何か分かることがあるかい?」
「ちょっと待ってね。」
少女はセドリックの瞳を見て額に手を当て目を瞑る
「貴女は30歳、ーー大学を卒業後、刑事として働き優秀な成績を残している。
だが一つだけある事件を解決できていない」
セドリックは目を見張った
「その通りだよ。」
「よかった。これで私の力を証明できたわ」
ニコニコと笑い少女は帰ろうとする。
セドリックはそんな彼女に声をかけた。
「君。僕と組まないかい?」
「え?」
驚いたように振り向く少女。
「さっき、君が言ったように、僕はある事件を未だに解決できていない。君の力を借りたいんだ。」
「·····それって私にメリットは?」
「そうだな。報酬は今、
君がかけ持ちしているアルバイトの倍は出そう。」
少女が金に困っていることは調査済みだ。
「·····のった。いいわ!私の力を貸すわ。」
「さっきの事件で自己紹介はしたが改めて、
僕はセドリック・クラーク。」
「私は”ソフィア・ウィルソン”。
よろしくセドリック。」
2人は固い握手を交わした
……To be continued