復活の怨恨
アデラ達は今、クレオが幼少期にペトロニラと秘密の隠れ家として使用していた、古びた小さな空き家にいる。
「【全てを持たざる者】……一体何処の誰なんだ? それに、エンリケは何故殺されたんだ?」
不可解な謎が残る出来事に遭遇し、クレオは頭を悩ませているようだ。
因みに、その全てを持たざる者に関する情報を聞き出しに、ウルスラとアイザックは街へと駆り出されている。
「富豪が殺される理由なんて山程ある筈だ。不俱戴天の敵だと見做される事なんてしょっちゅうだろうな」
「しかしこの事件は、僕達と何か関係があるのでしょうか?」
「う~ん……どうなのかしら?」
「手掛かりの無い今は、何とも言えませんね……」
「……」
アデラ達は不気味さを覚えながらも、思うように動けないもどかしさも同時に感じていた。ショーンに至っては、一言も発せずに腕組みをして瞑想していた。
「ただいま……」
「今戻ったよ」
そんな中、情報収集に当たっていた2人が戻って来た。
「ご苦労だったね。どうだぃ? 何か収穫はあったかぃ?」
「私からいい……? 今ガーヴェックでは、妙な噂が流れてるみたいなの……」
「妙な噂?」
「大陸各地で、所謂富豪殺しが行われているらしいの……そして富豪達の死体には、必ず血の殴り書きが残されているそうよ……」
「【全てを持たざる者】……か」
「確信は無いけれど、その可能性は十分有り得るわね……」
すると、それを聞いていたショーンが徐に目を開き「これは飽くまでも俺の推測だが」と前置きした上で自論を展開する。
「エドガーが死んでから、奴の遺産や販売網を狙って、大陸各地の富豪達がそれを独占しようと躍起になっているんだろう。その中に【全てを持たざる者】を名乗る過激な連中が混じっているといったところか」
「本当に……人間の欲望って怖いわね」
幼き頃から周囲に、欲望に駆られずに己を律して生きていくように言われ育ってきたアデラは、その哀れなまでの醜さに寒気を覚える。
「妙な噂なら、私の方でも耳にしたよ」
話題を変えるかのように、今度はアイザックが口を開く。
「この街の闘技場を裏で仕切っている大富豪がいるそうでね」
「ほぅ……」
興味を唆られたのか、クレオが珍しく目を見開きながら聞き耳を立てる。
「その名をジェイコブというんだが……皆、聞いた事はあるかな?」
その場にいる誰もが互いに顔を見合わせている。知らぬ名のようだ。
「土地の売買で伸し上がり一代で財を成した、類稀なる経歴を持つ大富豪らしい。噂では、一国の王に金を貸し与えた事もあったとか……」
「そんな大富豪が、どうして闘技場の元締めなんかを?」
「まぁ……大方予想は付くけどね。エドガーの遺産の買い占め、だろ?」
「それもあるんだけど、もう1つ別の目的があるみたいでね……」
「……?」
「闘技場の地下に、もう1つ秘密の闘技場があるというんだ」
「秘密の闘技場?」
「だがそれは、表には決して出せない闇の闘技場らしい」
「その言葉だけで、最早悪い予感しかしません……」
「腕利きの罪人や奴隷を死ぬまで戦わせ、仕舞いには勝ち残った者も違法に捕らえられた魔物の餌食にさせる――その場に居合わせた挙げ句に腕も脚も人生も失った元剣闘士が、そう証言してくれたよ」
「完全に無法地帯じゃないですか……酷過ぎる……」
「金持ちの娯楽って奴かぃ……えげつないねぇ」
「大富豪の裏の顔なんてのは、大抵そんなものだ。俺はそういう奴等の穢れたところを、嫌という程見てきたからな。別に驚きはしない」
「極悪非道且つ無慙無愧の典型だな。やっぱなろうとしてなるもんじゃねぇよな、大富豪って奴には」
「ジュノ……あなたはなりたくてもなれないわよ……?」
「ぐっ……! ウ、ウルスラ……お前地味に傷付く事言ってくれるなぁ……」
「まっ……兎にも角にも、闘技場に行ってみる価値はありそうだね」
「しかし、そんな大富豪が絡んでいるとなれば、エドガーの遺産争いは、僕達の想像以上に深い根を張っていそうですね」
「若しかしたら俺達は、火中の栗を拾おうとしてるのかもな」
「ですが、このまま富豪殺しを放っておく訳にもいきません……!」
無駄なリスクを背負う事は避けたい。だが大陸を股に掛ける暗殺者を野放しにも出来ない。2つの難題が同時に押し掛けた事で、その場にいる誰もがこれからの動向を決めかねている。
すると見かねたアイザックが「アデラ君……」と小さく声を掛ける。
「我々がエドガーの遺産の件に首を突っ込む必要は無いのかもしれないが、ティアナ君の意見も尤もだ。そこで、旅の主である君に問おうと思う」
彼の真剣な眼差しに若干たじろぎながらも、アデラは固唾を呑み「はい……」と一言だけ返事をする。
「君はこれから先に待つ底無しの沼に、足を踏み入れるつもりかな?」
それは彼女に、大きなリスクを背負う勇気と覚悟があるか否かの確認である事に他ならない。
アデラは嵌められている指輪を一瞥すると、真っ直ぐな視線を彼に向け、既に心の内で決めていた答えを口にする。
「無論、覚悟の上ですよ。私は【本物】から目を背ける気なんて毛頭ありませんから。例え火宅之境に曝されたとしても……!」
「あら……? アデラの口からそんな難しい言葉が出るなんて意外ね……」
「誰かさんの御蔭ですよ」
「ふむ……これで我々の進む方向は決まったね」
「よしっ、じゃあ行くとするかな」
旅の主の率直な意見に反対する者はいなかった。
――――――――――――――――――
アイザックが元剣闘士から聞いたところによれば、地下の闘技場へ向かう通路は、闘技場の裏に存在しているのだという。
「あの階段かな?」
如何にも闇の世界へと誘っているかのように下へと伸びている階段を見つけ、その方へと歩を進めていると――
「君達、止まるんだ」
傍らに立っていた門番が道を塞ぐように立ち開った。
「今闘技場は開催されていないぞ。ここへは一体何を見に来たんだ?」
「な、何をって……」
アデラ達が返答に困っていると、アイザックが前に出て――
「金の山と蠢く血……だが?」
「何か問題でもあるかな?」と言いかねない程の鋭い視線で、門番をじっと見詰めながら口を開く。
対する門番は、怯える様子も逆上する素振りも見せず――
「……この先にあるぞ、行け」
そう言って通行を許可したのだった。
指示に従い、アデラ達は地下へと続く階段を下りていく。
「アイザックさん……さっき言っていたのは……?」
「元剣闘士が教えてくれた合言葉だ……」
「内緒だよ」といった感じで口元で指を立てながらアイザックは囁く。
「待てっ……!」
すると突然、ショーンが制止するように指示を出す。
「どうしたの、ショーン……?」
「微かだが、前方で足音が聞こえる……」
常人では聞き取れない僅かな音にも気が付ける――義賊を務めている彼ならではの特技である。
「遠ざかってる……最奥へ向かっているようだな……」
「まさか……ジェイコブですか……?」
「仮にそうだとしても……用心するに越した事は無いわ……」
「あぁ……尾行に気付かれたら事だからね……」
「足元に十分気を付けて……慎重に進みましょう……」
ショーンの耳を頼りに、アデラ達は地下の更に奥へと進んでいった。
――――――――――――――――――
「恐らく、足音の主はここにいる筈だ……」
アデラ達が辿り着いたのは、剣闘士同士が戦い合うフィールドだった。
意を決して、戦いの場へと足を踏み込む。
するとそこには、高級そうな衣服で着飾った人物が背を向けて佇んでおり、アデラ達の足音に気付くと徐に振り返る。
白髭を蓄えている事から、初老の男であろう。
「おや……? 客人を呼んだ覚えは無いが?」
「あんたがこの闘技場を裏で仕切ってるって噂の大富豪・ジェイコブ、だろ?」
クレオが問い詰めると、男は「ふむ……」と溜息を吐きながら暫く沈黙する。
宛も「何故私を知っている?」と言っているかのように……
「誰が漏らしたのだろうか……まぁ、何れ特定されるとは思っていたがね」
「あなたがここで闇の闘技場を開催する目的は、我々の方で既に調査済みだ。多くの富豪から掻き集めた金で、例の【粉】の販売網を独占する為……違うかな?」
アイザックが更に追及するが、ジェイコブは鼻で笑いながら首を横に振る。
「端金に興味など無い」
「何ですって……?」
「だがね……そこにいる盗賊風の美男と、棒を携えている美女……2人の事は大分買っているんだよ」
「「……!」」
彼の言葉にピクッと反応するショーンとアデラ。
「あの忌々しいエドガーを始末してくれたと聞いているのでね……彼奴の莫大な【財産】をどれ程妬み欲した事か……」
「だが残念だな。その【財産】とやらは全て瓦礫の下敷きになった」
「あんたが望んだものは、もうこの世には存在しないのよ」
2人はエドガーの屋敷が崩壊するのを目の当たりにしている。故に目に見える彼の【財産】など残っている筈は無いと確信しているのだ。
しかし、それでもジェイコブは「浅慮だ」と言わんばかりに小さく笑う。
「果たしてそうかな?」
「何?」
「エドガーは有り余る【財産】をある者に託し、隠匿していたんだよ。その者こそが私の知人であり、各地で騒がれている富豪殺しの犯人だ」
「【全てを持たざる者】……!」
アデラがピンときたように呟いたかと思うと、突然「ちょっと待ってください」とエルベルトが制止する。
「そう言うあなたも富豪なんですよね? ならば、その人に裏切られて殺されないとも限らないのに、何故そんなに悠長でいられるんですか?」
「そもそも私達には、全く話が見えません。何が目的で富豪殺しを繰り返しているんですか? そして、それは一体誰なんですか? 私達も知る人物なんですか?」
ティアナも彼と共に詰問するが、ジェイコブは「これ以上答える気は無い」と言わんばかりに口を噤む。
「おい、何とか言ったらどうなんだ? それとも沈黙は金を地で行くつもりか? 悪いが俺達は、お前が口を開くまで帰るつもりは無ぇからな」
「帰らなくても構わないが、知人と会う時間が迫っているのでね……そろそろ私はお暇させてもらうよ」
そう言い残し、ジェイコブはその場から立ち去ろうとする。
「待ちやがれっ!」
ジュノが断じて行かせまいと、2本の矢を同時に放つが――
「なっ……!?」
突然鎖で繋がれた大玉を持った2人の男が目の前に現れ、放たれた矢を大玉で弾き飛ばしてしまったのだ。
するとジェイコブが徐に振り返る。
「私が何の警戒も準備もせず、丸腰でここへ来たと思っていたのかな?」とでも言いたげな、不気味な笑みを浮かべながら……
「私は遂に侯爵の遺産を手にする……この世の全てが買える程の莫大な遺産を」
「噂通りの欲張りだね、あんたって人は。という事は当然、あたし達の持つ武器も全部欲しいんだろ……!?」
クレオの言葉を合図に、アデラ達は一斉に武器を手にして戦闘態勢に入る。
「ククククク……そいつ等はなかなか強いぞ? ここでは無敗を誇る剣闘士だった……だから私が買った。相手を容赦無く嬲るように躾けておいた……多くの客人を喜ばせる為にな。さぁ、宴の時間だ……ティスル、ハイドレジア……その者達を手厚く持て成してやれ」
ジェイコブの命令に、ティスルとハイドレジアと呼ばれた2人は、声を発せずに頷き、改めて大玉を構える。
それを横目に、ジェイコブはその場から立ち去っていく。
「こんな所で足止め食らってる場合じゃないんだよ……!」
先を急ぐ為、8人は一斉に大玉使いの男2人に立ち向かう。
無法地帯と化した闇の闘技場で無敗を誇る剣闘士であっただけの事はあり、紛う事無き【本物】の実力を持っていた。だが幾多の戦闘を重ねた上、一国の暴君をも黙らせた8人との力の差は歴然であった。
ほぼ成す術も無く、ティスルとハイドレジアはその場に倒れ込んだ。
「チッ……! 手間取らせやがって……!」
「兎に角、富豪殺しの正体を知る為にも急ぎましょう……!」
「言われなくても承知だよ……!」
アデラ達は、すぐさまジェイコブの後を追った。
――――――――――――――――――
地下から外に出ると既に陽は落ちており、おまけに激しい雷雨が降っている。
そんな暗闇と轟音に紛れるかのように、ひっそりと佇む大きな屋敷がアデラ達の前に現れる。
「ここだね……邪魔させてもらうよ」
クレオが目の前の取っ手を持ち、重厚そうな扉を押し開ける。
だが次の瞬間、全員が思わず息を呑む。
薄暗い大広間に、血の海に溺れ絶命しているジェイコブの姿があったからだ。
言葉では形容し難い、極めて残虐な光景だ。
「ジェイコブ……何で死んでるんだ……!?」
「一体誰の仕業なの……?」
「まさか、さっき言っていた知人?」
「だがそいつのさっきの口振りからして、寝首を掻かれそうな雰囲気なんて微塵も出てなかったぞ……!?」
予想だにしていなかった最悪の事態に、誰もが絶句していると――
「皆さん、これ……!」
ティアナが壁の方を指差しながら声を上げる。
そこにはこのような血の殴り書きが……
――驕れる者に裁きを
――多くを求む者に粛清を
――蓄えこそ身を灰燼と帰す業火
――末代まで祟る呪いに他ならぬ
「この文章……まさか……」
クレオが何か言い掛けたその時、上の階から大きな物音が響いた。
「今の音は? 誰か上にいる?」
「気を付けたまえ。陽動の可能性もある」
「万が一に備えて、私とアイザックで外を監視するわ……ジュノとエルベルトは入口を塞いで、誰も逃げられないようにしておいて……」
「任せろ」
「分かりました」
「アデラとショーンとティアナは、あたしと一緒に来てくれ」
クレオと共に、3人は屋敷の上の階へと足を運ぶ。
長い廊下を歩いていると、外からの風に煽られているのか、1つのドアが開放された状態で、僅かに軋む音を上げながら揺れている。
4人が恐る恐る近付き部屋の中へ入ると、そこには部屋の片隅でこちらに背を向けて佇み、窓から外を見詰めている人影の姿が……
漆黒の服を身に纏った紫色の短髪の人物。
アデラ達が入って来る事を予知していたのか、逃げる様子も無く、不気味な程冷静に、ただただ雨が降り頻る風景を眺めている。
「あんたかぃ、各地の富豪達を次々と殺めてるのは? 一体何処の誰なんだぃ?」
クレオが問い質すと、「愚問だ」と言わんばかりの冷たく静かな笑い声が漏れる。声からして女性のようだ。
「何がおかしい?」
「何処の誰って……昔から知ってるでしょ……? ねっ、クレオ……」
「……えっ?」
自分の名前が出て、クレオは内心ドキッとする。
「あ……あんた、何で――」
「『何であたしの名前を知ってるんだぃ?』って……? ククククク……ずうぅっと一緒にいたんだもの……忘れる訳無いじゃない……そしてあんたも、そんな私の事を鮮明に覚えている……そうでしょ、ク・レ・オ……」
そう言いながら徐にこちらへ振り向く女。次の瞬間、激しい雷鳴と共に稲光が走り、暗闇に紛れていた女の顔がハッキリと映し出される。
口を三日月型に歪め、恨み辛みを帯びた目でクレオをじっと見詰めている。
その表情を見るや否や、クレオは愕然とした表情で後退る。
「ペ……ペトロ……ニラ……!?」
何と言う事だろう、そこにいたのはクレオの亡き親友・ペトロニラだったのだ。
「えっ……!? だって、さっき墓参りしたばっかりなのに……!?」
「おい、一体どうなってる……!?」
「本当は生きてたって事ですか……!?」
アデラ達も想像だにしていなかった事態に驚愕する他無い。
「う……嘘、だろ……!? 何でペトロニラが、ここにいるんだぃ……!?」
「若しかしてあんた……あの馬鹿みたいな噂、未だに信じてたの……? 私がエドガーに飼い馴らされた挙げ句に嬲り殺されたって……ククククク……ホントあんたって昔からそう……馬鹿正直ですぐ噂を鵜呑みにする……全然変わってない……」
クレオの直向きな性格を、嫌味を交えて冷笑うペトロニラ。
「ペトロニラ……あんた、本当にペトロニラなのかぃ……?」
声を震わせながら問い掛けるクレオに対し、ペトロニラは冷酷に「さぁ、どうだかね……」と呟くと、次の瞬間懐から取り出した短剣を、目にも留まらぬ速さでクレオ目掛けて投げ付ける。
「うぅっ……!」
「クレオっ!!」
「「クレオさんっ!!」」
胸部に短剣が刺さって倒れるクレオの許に、すぐさま3人が駆け寄る。
「ペトロ、ニラ……何……で……?」
ティアナに抱えられたクレオが、苦悶の表情を浮かべながら問い詰める。
片やペトロニラは、そんなクレオを蔑むように睨み付けながら「1ついい事教えてあげる……」と口を開く。
「見ての通り、私はピンピンしてるけど……ペトロニラは死んだの……あんたが物心付くずうぅっと前にね……」
「どういう意味だ? 何が言いたい……!?」
鋭い視線で睨み付けながら声を荒らげるショーン。
それを尻目に、ペトロニラは再び口を開く。
「私の本当の名前はスザンヌ……【全てを持たざる者】にして【全てを貪り食いし者】……私はね、この世に存在する最低最悪な馬鹿を全部貪り食ってやるのよ! 【貯蓄】とか【財産】とかいう馬鹿をね……」
大陸中の全ての蓄えを消し去ると堂々と宣言する、ペトロニラ改め【全てを貪り食いし者】スザンヌ。
「あの馬鹿侯爵が死んだ事で……私はあいつの【財産】を余す事無く貪り食う事が出来た……! ただ……あんたの存在だけは、完全に想定外だったけど……」
そう言ってアデラを指差すスザンヌ。その指には、特徴的なデザインで赤く発光する指輪が嵌められていた。
そして、その光に反応するかのように、アデラの指輪も一瞬青い光を放つ。
「まっ……それは大した問題じゃ無いからいいとして……それよりもクレオ……これだけはあんたに伝えておく……」
スザンヌはクレオの許へ歩み寄り、殺気を帯びた目で睨み付けると――
「クォージウスは、あんたが思っているような素晴らしい大陸になんか絶対ならないから……絶っ対にね……」
そう言い残し、バルコニーへと出ていく。
「待てっ!」
透かさずショーンが捕まえようとするが、次の瞬間強烈な稲光が発生し、その場にいる者達の視界を奪う。
そして光が治まった時には、既にスザンヌは消え失せていたのだった――




