4話
ー転生課室内ー
「さて、説明は終わりだ。何か質問があったら言ってみな」
俺はここに来た時から、気になっていることを聞いてみた。
「俺がここに来た時、何で怒ってたんですか?」
「あ?何だよホントに質問あんのかよ」
あんたが聞いたんがろうが・・・
「あ〜それはな、この転生課は役所の中で、最も人が来るから、あまりにも忙しすぎて、イライラしてたんだよ」
そういうことか・・・納得した。
「つーかもっと試験についての質問はねーのか?」
そう聞かれて俺は、改めて真剣に考えて質問をする。
「試験で生き残れるのはどのくらいなんですか?」
静かに呟くようにフレミアに訪ねた。
「輪廻転生と異世界転生を希望するヤツのそれぞれ一人ずつだな」
「一人ずつですか・・・」
当たり前だけどかなり厳しいな・・・
フレミアが葉巻を一服吸ってから、まるでため息を吐くかのように口を開いた。
「昔は、希望すれば全員が輪廻転生か、異世界転生を選んで、転生できたんだけどな、近頃は人類の人口がどんどん増えてるから、どうしても魂の選別が必要になっちまってな」
神様も結構いろいろ複雑な事情があるんだな・・・
「そうだったんですね、アハハハ」
ここまで聞いてきて、正直とても不安だ。
今の段階では生き残れる気はしないが、それでもやるしかないと思うしかなかった。
「こう言っちゃ何だが、私からは頑張れとしか言えねぇー。だが、一つだけ言っとく」
何だろう・・・
「あの腹黒天使には気をつけろ、油断してるとあっという間に魂狩とられるからな」
だから、どんだけ怖いんだよ!ミチエルさん・・・
「はい、気をつけます」
「もう質問はないか?」
「大丈夫です」
俺は、座っていた椅子から立ち上がる。
「じゃあ、試験会場まで送ってやるよ」
フレミアがそう言うと、ミチエルの時と同じように転移魔法陣が形成される。
「達者でな!」
「ありがとうございます。行ってきます」
眩い光を放つ魔法陣の中で、元気のいいあいさつを交わす。
俺は、フレミアの転移魔法で試験会場に向かった。