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転生するには試験が必要です。  作者: 勝羅 勝斗


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20/20

最終話

レナトゥスによって、決勝戦が終わったことが宣言された。


試合終了の宣言がされると、審査員席から二人の天使がが降りてきた。


そのうちの一人はミチエルだった。


そしてミチエルはジャージ男の前に立った。


「桐谷 義孝さん。あなたはここで脱落となります」


「嫌だ!俺はまだ!」


「いいえ、あなたはここで終わりです」


「そんな・・・」


ジャージ男の名前は桐谷 義孝っていうのか・・・


初めて聞いたな・・・


まぁ、本人も久しぶりに自分の名前を聞いたのではないだろうか・・・


そして、別の天使が少女の名前を呼んでいた。


少女の名前は如月 若菜といった。


今思えば、戦いが終わってから対戦相手の前を知るのは初めてだったな。


そして、ジャージ男と少女は天使から放たれる黒い炎に包まれて跡形も残らずに消滅した。


「では、これで転生者は決まった。これより転生の儀式を始める。中央に来るが良い」


しばらくして俺はレナトゥスに呼ばれた。


俺はレナトゥスの言葉を聞いて、すぐに気絶している明里のもとへ駆け寄った。


「明里!起きて明里!」


「・・・んっ」


俺が呼びかけると、明里はすぐに目を覚ました。


「あれ?私、今までいったい何を・・・」


「ジャージ男の風の能力を受けて気絶してたんだよ」


「あぁ・・・そういうことでしたか・・・」


そう言って明里はゆっくりと立ち上がった。


そして、そのまま俺たちはレナトゥスのいるところまで歩いて行った。


「うむ。揃ったな」


俺はコクリと頷いた。


「お前たちはこれから転生するためにいくつか選んでもらうものがある」


「選ぶ?・・・」


「この中から好きに選ぶが良い」


そう言ってレナトゥスは持っている杖を掲げて魔法を発動した。


すると、目の前にいろいろな文字が浮かび上がってきた。


これはまるでMMORPGでアバターを作成する時のようだ。


選択する項目は、輪廻転生者と異世界転生者で少し違った。


基本的な性別や生まれる家の選択は同じだが、最後の選択肢が異なる。


異世界転生者には魔法の属性選択項目がある。


まずは性別の選択だ。


生前が男だったから二度目の人生では違う性別の人生を生きてみようか・・・・


いや、ここは男にしよう。


性別は男に決めた。


次は生まれる家の選択だ。


「うわっ!多いな〜」


俺は選択肢の数に驚きを隠せなかった。


村人、騎士、暗殺者、聖職者、魔術師、召喚師、商人、薬師、貴族、王族、勇者、魔族、など本当にさまざまだ。


「う〜ん、どれにしようか・・・悩むな・・・」


「決まりました!」


俺が転生する家の選択で悩んでいると、明里が先に決まったようだ。


「うむ、あやつが決まるまで少し待つがよい」


「はい!わかりました」


「ごめん、もう少しだけ待って」


俺がそう言うと明里は無言で頷いいて微笑んだ。


明里に断りを入れてから再び転生先の選択に戻った。


やっぱり貴族か王族かな・・・


どんな暮らしをするのだろうか・・・


貴族とか王族は現実世界のヨーロッパにはあるだろうが、まったく見たことがないからな。


なかなか想像ができない。


いや、異世界転生といえばやっぱり勇者か・・・・


まぁ・・・勇者と魔王なんかはゲームの中でしか見たことがないが・・・


ラノベとかでは当たり前だと思ってたけど、いざ自分が選ぶとなると困るもんだな・・・


どちらにしてもなかなか想像できないな。


「う〜ん」


「さっきから何を悩んでいるんですか?」


俺が悩んでいると横から明里が声をかけてきた。


「あぁ、転生先で悩んでるんだ」


「うわっ!たくさんあるんですね!」


そう言って明里は俺の選択肢を覗き込んできた。


「こんなにあったら確かに悩みますね」


「明里はどういうのにしたの?」


「私は普通の家庭にしました。お金持ちの家もありましたけど、私はお金よりも愛のある家庭がいいので」


「そうなんだ、いいね!」


「ふふっ」


明里はすごいな。


俺だったら間違いなくお金持ちの家を選んで、また引きこもって裕福な暮らしをしていただろうな。


「異世界というのはすごいですね。勇者とか魔王なんてものもあるんですね」


「あぁうん・・・」


「こういうのはゲームの中だけだと思ってました」


「俺もこれをみるまではそう思ってたよ」


俺と明里は二人揃ってクスクスと笑った。


この後しばらく時間がかかったが、俺も無事に決まった。


「これにしよう」


「おめでとうございます」


俺は悩んだ末に勇者を選んだ。


そして魔法の属性は光だ。


せっかくファンタジー世界に行くからには、少しぐらい目立つ人生を送るのもいいだろう。


ちなみに明里は普通の家庭でまた女性に転生するらしい。


「うむ、決まったな。では首にかけているペンダントを出せ」


「はい」


「ええ」


俺たちはレナトゥスに言われるがままペンダントを取り出した。


すると、持っていたペンダントが光り出した。


そして、ペンダントの光が収まると俺たちの前に二つの扉が現れた。


一つは金色の扉。


もう一つは銀色の扉だ。


「お主たちの前にある扉が転生する入り口だ」


「これが転生の扉!・・・」


「それぞれ扉を通って新たな人生を歩むがいい」


俺と明里は二人で顔を見合わせた。


「ここでお別れだね」


「ええ、そうですね。元気で!」


明里は歩き始めた。


だが、俺は一人立ち止まった。


「うむ、どうした?」


「ん?」


俺が立ち止まったのを見てレナトゥスが声をかけてきた。


明里もレナトゥスの言葉を聞いて、こちらに振り返って立ち止まった。


俺は後悔していることがあった。


それは・・・


「あ、あの、俺は本当に転生してもいいんでしょうか?・・・」


「なぜそんなことを思うのだ?」


「俺はさっき人を魂ごと消してしまいました・・・」


「そのことなら問題はない。ここにいるものたちは全員そうなることに同意している」


「しかし・・・」


「それなら昇天コースにいる閻魔大王にでも頼むのだな。と言ってもこの試験は我が取り仕切っておるから不可能だがな」


「俺は転生して新たな人生を歩んでいいんですね・・・」


「だから、そう言っているではないか」


そうか・・・


俺はこのままでいいんだ。


俺は素直にそう思った。


「ふうっー」


一息ついてから俺は顔を上げた。


そして二人揃って再び前を向いて歩き出した。


そして俺たちは転生の扉に足を踏み入れた。


こうして俺と明里は転生した。

転生するには試験が必要です。 ー完ー


ご観覧ありがとうございました。

これにて完結となります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

感想をくださった読者の方、ありがとうございました。

執筆の励みになりました。


初めて書く作品で至らないところも多かったかもしれませんが、私は書いていてとても楽しかったです。

読んでくれた全ての読者様本当にありがとうございました。


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