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転生するには試験が必要です。  作者: 勝羅 勝斗


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12/20

12話

お互い向かい合いながら、じっと相手の出方を待っている。


俺を含めた四人は無言のまましばらく時か流れる。


「へっ誰も動かないのかよ。だったら俺から行くぜ!」


沈黙を破ったのは俊平だった。


大きな掛け声と共に勢いよく走り出して俺の方へ向かってくる。


「ちょっと俊平アンタバカなの?その男にはアンタの能力見破られてんのよ!」


俊平の走りを見て佳奈さんが叫んでいる。


「そんなことわかってるよ!佳奈これは男同士の真剣勝負なんだお前は口出すんじゃねぇ」


「何ですって!もういいわ。アンタが苦戦しても私は助けな・・・っがはっ」


佳奈さんが俊平に対して大声で言い返している途中に前の方に倒れ込んだ。


明里が佳奈さんの後ろに回り込んで後頭部を飛び蹴りしたのだ。


話している最中を狙うなんて明里って意外と容赦ないな・・・


明里は佳奈さんを睨みつけながら見下ろしていた。


きっとさっきのメスブタ発言が相当頭にきたのだろう。


「何すんのよメスブタ!私の顔が傷物になるじゃない!アンタも女ならわかるでしょ!」


「ええ、そうよ。だから後頭部を蹴ったの」


「なっ何ですって!調子に乗るなーっ」


佳奈さんは大声で叫びながら、明里を睨みつけた。


すると、佳奈さんの瞳がピンク色に光って明里の足元が石化した。


「えっ!」


そして身動きが取れなくなった明里の頬を拳で勢いよく殴った。


「グボッ」


明里のHPがほんの少し減少して、長い黒髪が垂れ下がる。


「明里!」


俺は思いっきり叫んで明里のもとへ向かおうとする。


「おっと、孝さんよ俺のことを忘れてもらっては困るぜ!」


だが、それは俊平の一言で妨げられた。


正直なところ早く明里のところに向かって上げたいが、今は俊平との戦いに集中するしかない。


俊平は俺の手が届く寸前で姿を消した。


「くっ!」


直後。背中に大きな衝撃を受けた。


「がはっ」


俊平に後ろから背中を殴られたのだ。


俺は地面に倒れ込む直前に足に力を入れて踏みとどまり、体を回転させて思いっきり手を伸ばした。


すると透明だった目の前に俊平が現れたので、全力で顔面を殴った。


「うおっー」


「う、嘘だろまた能力が無効化され!?ぐはっ」


今の一撃で俊平は体制を崩した。


再び能力を使われると面倒なので、隙を与える暇もなく気絶するまで殴り続けた。


しばらくして俊平のHPが尽きて勝負がついたので、急いで明里のもとへ向かった。


「あかり・・・」


明里のもとへ着くと明里は気絶していた。


佳奈さんの能力で足元が石化して、瞬間移動の能力が封じられて身動きが取れずに、一方的に攻撃を受けていたようだ。


「明里今助ける!」


俺が声をかけると、佳奈さんは俺をじっと睨んだ。


すると俺の足元が石化する。


俺はそれを見てすぐに手で石化部分に触れて、石化を無力化する。


「チッ厄介な能力ね」


「そりゃどうも」


「褒めてるつもりはないのだけれど・・・」


俺は石化が解けると、真っ直ぐ向かっていく。


「はぁっ!」


石化の能力を解くために佳奈さんに触れようとするが、胸を突き出してきて触れずらくしているのがわかったので、すぐに手を引っ込めて一度引いた。


「くそっ!」


「べっー」


佳奈さんは舌を出して俺をバカにしてきた。


くっそ!やりづらいな・・・


佳奈さんのさっきの行動は、明らかに男性の心理を利用したものだろう。


俺はしばらくその場に立ち尽くして考える。


俺の能力は直接相手に手で触れて無効化しなければならない。


対して、相手の佳奈さんの能力は目で睨みつけるだけで対象を石化できる能力のようだ。


これまでの戦いならこういう時は明里に相手の間合いに飛ばしてもらっていた。


今思えば、俺の能力は遠距離系の能力者には距離を取られてしまえばまったくの無力だということに気づいた。


俺は改めて一人では何もできないということを思い知らされた。


ははっまったく情けないな俺は・・・


「うっ・・・」


俺がそんなことを考えていると、明里が一瞬だが意識を取り戻した。


「明里!今行く!」


「チッあれだけ殴ったのにこんなに早く起きるんなんてほんとにしぶといメスブタね。おう一度黙ってもらおうかしら」


佳奈さんはそう言って明里の方へ向かっていく。


俺はその隙に一気に距離を詰める。


「うおっー」


「なっ」


そして、佳奈さんの足元の周辺付近の地面に手を置いてくり抜くように消滅させた。


「きゃっーーー」


佳奈さんは大きな悲鳴を上げながら、何もない空間に落ちていった。


正直本当に申し訳ないと思った。


だが、遠距離の能力者相手に気絶した明かりを助けるにはこれしか思いつかなかった。


「明里!明里!大丈夫か?」


俺は必死に明里に呼びかける。


しばらくすると明里は再び目を覚ました。


「孝さん、助かりました。ありがとうございます」


俺は明里を目を覚ましたのを確認して、足元の石化を消滅させた。


そして、身動きが取れるようになった明里と一緒に気絶している俊平のところへ向かった。


俊平は相変わらず気絶したままだった。


俺はいつも通りに俊平に触れてHPを消滅させた。


「行こう明里」


俺はそう言って歩き始める。


「あの、さっきの女の人は?」


俺は明里の言葉を聞いて、歩みを止めた。


振り向いて笑顔で答える。


「その人なら倒したよ」


「・・・そうですか」


明里は俺の返答に少し困惑した表情で一言呟くように返してくる。


そして二人並んで歩き出す。


「お待ちください」


俺たちが歩き出してすぐに、目の前にミチエルさんが現れた。


「市街地ステージの優勝者が決定しました。和泉 孝さん、富永 明里さん市街地ステージの優勝おめでとうございます」


「「えぇ、!!市街地ステージ優勝」」


俺と明里は二人揃って驚いた。


「これより決勝ステージの会場である最初のドームへ移動していただきます」


俺たちが困惑していると、ミチエルさんの転移魔法でドーム会場に転移した。


ドームに転移すると、そこには俺と明里の他に六人がいた。


そのほかに転生神レナトゥスやミチエルさんを含む審査員の面々もいた。


「各ステージの優勝おめでとう。ここにいる八人はそれぞれのステージを勝ち抜いてきた強者だ。ではこれより決勝トーナメントを始める」


「決勝トーナメントか・・・」


こうして転生神レナトゥスの宣言により決勝トーナメントが開始される運びとなった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] さくさく戦闘が進んでとても読みやすいです!各戦闘違う能力の人と当たるのも面白いです! [気になる点] 魂がかかっている戦闘なのにお互い自分達の能力をすぐにバラしていたり、敵味方のノリが軽め…
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