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転生するには試験が必要です。  作者: 勝羅 勝斗


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11話

俺たちがビルは立ち並ぶ道路の真ん中かを歩いていた。


「がはっ」


突然なんの前触れもなく、腹部に拳で殴られたような衝撃を受けて、俺は数メートル後方に吹き飛ばされた。


なんだ何が起こった?・・・


「孝さん!?」


明里も何が起こったのかわからないようで、呆然と立ち尽くしている。


「・・・っ誰かの能力か?何も見えなかったぞ」


俺は体を地面につけたまま辺りを見回してみるが、周りの建物には見たところなんの変化もない。


もしかして京也のような遠距離から何か飛翔体を飛ばす能力か・・・


だけど、それだったらさっき腹に受けた拳で殴られたような衝撃はなんだ?


「孝さん大丈夫ですか?」


俺が敵の能力について考察していると、明里が心配してかけよってきてくれた。


「ああ、大丈夫。HPも少ししか減ってないから・・・」


「今のはもしかして誰かの能力ですか?」


「そうだね。間違いないよ」


「私には何も見えませんでしたが・・・」


明里は胸に手を添えて不安そう周囲をみま渡している。


もしかしたら姿を消せる能力なのかもしれない・・・


「明里ちょっと耳貸してもらえるかな?」


「はい。いいですよ」


「少しの間静かにして周囲の音に耳を傾けてもらってもいいかな?」


「わかりました。やってみます」


さてと、俺も集中しよう・・・


しばらく静寂の時が流れる。


ガサガサ・・・


右側からかすかだが足音が聞こえた。


こ、この音は!間違いない・・・


「・・・はっ!」


声には出たが、どうやら明里も気づいたようだ。


足音は真っ直ぐ俺の方へと向かってくる。


狙いは・・・また俺か!好都合だな・・・


「そこだ!」


俺は瞬時に手を突き出し「消えろ」と念じた。


「くっ!」


すると目の前に黒髪短髪の男が現れた。


「な、なんだこれ!能力の効果が消えた?・・・」


「残念だが、二度と同じ手は効かないよ」


姿を消していた男は後ろに下がって、俺との距離をとってから口を開いた。


「今のはお前の能力か?」


「あぁ、そうだ」


「ま、マジかよ・・・」


短髪男は苦笑いを浮かべる。


「あんた名前は?俺は黒岩俊平だ」


「和泉 孝だ」


「そっちの子は?」


「富永 明里です」


お互いの自己紹介が終わり、真剣な空気になった。


俊平は明里の方を見て尋ねた。


「あんたは移動系の能力者なのか?」


「ええ、まぁ」


どうやら、俊平は俺が倒れているときに、明里が瞬間移動で駆け寄ってきてくれたところを見ていたらしい。


「なるほどね〜これは厄介な相手にあたっちまったな」


「それはお互い様だろ」


俺と俊平は無言でニヤリと笑いながら、お互いに距離をとって身構えた。


しばらくお互いに動かず、相手の出方見計らっていた。


「ちょっと〜俊平まだ終わってないの?」


するとビルの影から一人の女性が現れた。


胸元が強調されたセクシーな服装だ。


で、でかい何かとは言わないけど・・・


「佳奈さんまだ出てきちゃダメですって!」


「ちょっと遅くないかしら〜さっきまでのペアは瞬殺だったわよね?」


「そ、それは・・・」


俊平は小さく呟いてから、明里の方に視線を移した。


それを見ていたのか、佳奈という女性も明里の方に視線を移してから口を開いた。


「あら〜もしかしてアンタ、美人が相手だからって、ためらっているのね?」


「そ、そんなことは・・・」


俊平はそう言いながら顔が赤くなっている。


「図星見たいね。まったくこれだから男は・・・」


そういえば俺は殴られたけど一度も明里には攻撃してなかったよな・・・


これが俊平なりの優しさなのだと素直に思った。


「チッ!ちょっと顔の作りがいいからって調子に乗ってんじゃねーぞメスブタ!!」


「「メ、メスブタ??」」


俺と俊平は二人揃って驚いていた。


ふと明里の方に振り返って見ると、明里からドス黒いオーラが出ているような気がした。


「あの・・・明里さん・・・?」


「孝さんどうして私の方を見るんですか?」


「いいえ、なんでもありません・・・」


佳奈という女性が俺に前のめりになって話しかけてきた。


「ねぇ、お兄さんここは私に勝ちを譲ってくれないかしら?」


「あぁ、いやそう簡単にはいきませんよ」


ちっ近いって・・・それとやっぱりデカいな・・・


そんなことを考えていると、横からトンッと肩を叩かれた。


「っ!?」


俺は驚いて振り向くと、肩を叩いてきた主は明里だった。


言うまでもなく、無言の笑みである。


「孝さん、どこを見てるんですか?」


「いや、別に・・・」


「ちょっと今私が話しているのよ。メスブタには要はないのだけれど。引っ込んでいてもらえないかしら?」


「あら、孝さんは私のパートナーなんですけど!?引っ込むのはあなただと思うんですけど?」


「あっ?」


「んっ・・・」


佳奈さんが明里を睨みつけるのに対抗するように、明里も佳奈さんを負けじと睨み合っている。


怖い、怖いって・・・これが修羅場ってやつか・・・


「孝さん・・・」


「は、はい。なんでしょうか明里さん?」


「この人の相手は私がします!」


「了解です、はい!」


「大変だなお前も・・・」


俺の斜め向かいにる俊平が俺を見てながらそう言ってきた。


「ま、まぁな」


「これで俺も気兼ねなく戦いに集中できるってもんだぜ!よろしくな」


「ああ、俺もだよ」


俺と俊平、明里と佳奈がそれぞれ向かい合っている。


こうして新たな戦いが始まった。

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