1話
初めての投稿です。
よろしくお願いします。
温かい目で見守ってください。
俺の名は、和泉 孝。どこにでもいる二十五歳の無職、ひきこもりだ。
ひきこもりになる前は、五歳から二十三歳まで野球をしていた。
だが、社会人野球で肩を壊して務めていた会社を退職。
最初の頃は、土木や建設などに転職しようと十二社に応募したが、有力な資格を何も取っておらず全部落ちて断念した。
今はアニメやゲームが趣味となっている。
今日は、好きなアニメのくじ引きをするために、近所のコンビニを訪れていた。
一番の狙いはA賞のフィギュアだ。
売り場へ向かうと、フィギュアを含めて10個ほど残っていた。
「ここにあるもの全部ください」
俺は透かさずズボンのポケットから一万円を取り出した。
もちろん俺の金ではない。
ここに来る前に親のへそくりから取ってきたものだ。
「ありがとうございました。またお越し下さいませ」
ビニール袋を片手に店を出て、帰路を歩き始める。
気分が高揚しているのか、来る時よりも歩幅が早く感じる。
横断歩道を渡っていると、左側からものすごいスピードで走行してくるトラックが一台見えた。
「うあ!」
とっさに避けようと思ったが、間に合わずこれまでに感じたことのない衝撃を体に受け、吹っ飛ばされる。
直後俺の脳裏に昔の記憶が駆け巡る。
野球チームの仲間、両親、推しのアニメキャラ・・・
これが走馬灯ってやつか・・・
ああ・・・俺・・死ぬのか・・・
就活には失敗したけど、野球は楽しかったしな・・・
まぁそこそこいい人生だったかな・・・
もし来世ってのがあるなら、もっとしっかり勉強して、大手企業に入って、たんまり稼ぎたいなぁ・・・
「うっ・・・」
ここで俺の意識は完全に途切れた。
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次回もお楽しみに