表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/66

6 二束三文

6 二束三文


カツーン!カツーン!


コン!コン!


ギルマスの靴と俺の革靴が錬金ギルドの地下に

向かう長く狭い石階段の中で響いている。


「あ、あの~、ギルマス?

さっきの・・・その闇魔法の奴隷契約っていうのは

つまり・・・魔法の契約で人が物にされ、

なんでも言われた事には逆らえず、

主人にも危害が加えられないと

・・・で・・・その人権とか・・・そういうのは・・・」


「ない!!

水やパンに人権なんてないだろ?

一旦、奴隷落ちしたら最後、待遇はスライム以下さ」


「そ、そうですか・・・」

(怖え~)


「着いたよ!」


階段が終わり

、明かりがする方へとギルマスの後を追いていくと


「こ、ここは・・・」


そこには広い研究所のような空間が広がっていた。


まず、入ってすぐ目に入ってくるのは

天井からはシャンデリアの変わりなのか、キラキラ光る

馬鹿みたいにデカい鳥の頭蓋骨がぶら下がっている。


(あんなデカい鳥がいんの?頭だけでも家一件分じゃん!)


壁際には、棚がズラっと並び、

魔導書に何かの薬品、人の顔をした草など素材が

ビッシリと詰め込まれるように置かれ


(ぐ、グロい

・・・なんだ?あの体中に目があるヤギのホルマリン漬け?)


中央には、長いテーブルに何かは分からないが

歯車が付いた機械、装置が回り続け、

その一番奥には、俺が10人は入るような大きな鍋

が緑色の煙を上げながら、グツグツと何かを煮込んでいる。


チラっと見てみると

俺を昨日森で追い回した緑の猿の頭が山積みにされてる


(あれが、何を煮込んでいるかは、聞かないようにしよう)


俺は目が引きつりながら、研究所の中を見回していると


「これだよ!」

とギルマスが


シャ―――っ!と部屋の隅にあった牢屋のカーテンを開けた。


「うわっ!」


中には頭は丸焦げ、両手、と下あご、片脚に乳房がない何かが

「ヒー・・・ヒー・・・」とかろうじて息をしている。


「これが、例の・・・」


「そうだ!二束三文の欠損奴隷だよ!」













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ