鑑定
気がつくと周りには大きな木々がたくさん生えていて
葉の隙間から太陽の光が漏れ木漏れ日が出来ている美しい場所にいた
そんな幻想的な景色とは裏腹に
僕の腹わたは煮えくり返っていた
「アズルテン あいつは絶対に最大限に苦しめて殺そう
そのためにまずは生き延びなきゃな...」
とりあえずテンプレ通りだとステータスがあるはずだけど
「ステータス…あれ? ステータス閲覧… じゃあステータス鑑定」
頭の中にステータスが表示された
「おっ 出た」
〈Rank〉不明 〈名もなき霊魂〉 Lv 1
〈ジョブ〉 未取得
〈能力値〉
生命力 :
魔力 :107
力 :
速力 :
精神力 :89
霊力 :10000
〈特殊技能〉 【霊装】Lv 1(0/1)
霊や魂を吸収することができる
(0/1)はレベルアップまでの使用回数
【憑依】Lv -
物や生物に憑依することが出来る
自分の精神力が相手を超える場合乗っ取ることが可能
霊力が相手を超えなくても、憑依自体は可能
【死霊術】Lv 1
霊力を消費することで死者を生み出し、操る禁忌の術
【不死者】Lv -
老いることなく死ぬこともない実体が壊されても
魂だけで存在出来る
〈技能〉 鑑定 Lv 1
〈称号〉 〈異世界転生者〉
取得方法 異世界からの転生
効果 成長限界が無くなる
〈不死者〉
取得方法 不死者、理性がある
効果 【憑依】【死霊術】【不死者】を取得
生者に嫌悪感を与える
〈魔人族〉
取得方法 魔人族
効果 ジョブが取得可能になり
鑑定 を取得
「これが僕のステータス...って名前ないじゃん
しかも人ですらない⁈
不明な点が多すぎるけど、見てみるか」
10分後、鑑定の技能を駆使した結果、色々とんでもないことがわかった
この世界には五つの種族に分けられていて
純粋な人族は居ないらしい
いるのは、
魔獣
理性はない、魔獣の中の最上位の存在は言葉が通じる事があるらしい。
魔人族
獣人や魔人など純粋でない人族、その他の種族より圧倒的に弱いが、
種族の数は多い。
不死者
理性もないが、それより生命を憎んでおり魔獣、魔人関係なく襲ってくる、
魔獣や魔人が死後、強い未練があり長期に渡り死体が放置されていると
なる。
堕ちた神々
〈零界〉において最強の種族ではあるが、
自己主張が激しくお互いに争っている
そしてこの僕の種族はどうやら魔人族と不死者のハーフみたいな
存在らしい
本来〈ジョブ〉は魔人族にしかないらしいがあり
不死者にしかない〈特殊技能〉と〈Rank〉があるらしい
〈Rank〉とは魔物と不死者にしかないもので、
種族としての強さの指標の様なもので〈Rank〉1~10まであり
〈Rank〉1 軍人と互角
〈Rank〉2 軍人6人と互角
〈Rank〉3 一個小隊で互角
〈Rank〉4 一個中隊で互角
〈Rank〉5 一個大隊で互角
〈Rank〉6 都市の緊急事態
〈Rank〉7 国家の緊急事態
〈Rank〉8 大陸での緊急事態
〈Rank〉9 人類の存亡の危機
〈Rank〉10 不明
これはあくまで指標らしいが
僕の〈Rank〉が不明なのは魔人族と不死者のハーフだからだと思う…たぶん
とりあえず種族鑑定の結果が…
〈名もなき霊魂〉〈Rank〉不明
異界人と不死者の霊魂
見た目は人だが…
〈Rank〉7 の〈死せる勇者の魂〉よりも上位存在だと思われる
なんらかの要因により、霊魂だけになった存在
この世界唯一の存在なため本来名前が種族名となるが、名前も無いため
このような名前に落ち着いた
また【実体化】を使わない限り視認されないし
質量がないため物理や魔法も効かない、しかし〈名もなき霊魂〉も魔法意外は使えない
速さに関してはこれもまた質量がない時点で測る事が出来ない
見た目は人だが…ってひどいな
〈Rank〉7 より上ってことは、一都市落とせるってことか
まあ落とす気は今のところ無いけど、
名前が無いと魔人族の国に、行った時不便だよね…考えとくか
あとは物理も魔法も効かないのは良いけど、
物理攻撃できないのはなぁ
剣とか振ってみたいし
人に【憑依】する前に魔物に【憑依】を試して色々実験してみよう
さて鑑定も十分したし、ある程度知識も整った
まずは【憑依】を使って生物を乗っ取って実体を得たいから、
強い魔物でも探そう