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男なんて興味ありません!? 【よん】

恋が後輩男子とやり取りをしている間、一つ教室を挟んだ隣のクラスでの様子。


「千晶、話って何?」

「由希って中條さんと付き合ってるの?」

「え? な、な、何で……?」

「隠さなくていいよ。他の子は気付いて無いけど、私には分かってるから」

「………………」

「この前の修学旅行の時だって、二人で居る時間多かったよね? それに、二人で居る時の雰囲気が、私達と居る時と全然違って物凄く嬉しそうな顔してるから」

「そっか……」

「それで? 何時から付き合ってるの?」

「一学期の期末前」

「つい最近じゃん。ね、ね! 告ったのはどっち? 私的には中條さんからかな」

「いや、私から。葉月とは幼馴染で、小さい頃から知ってた」

「そうなんだ~。でも、羨ましいな」

「何が?」

「本気で誰かを好きになるって、今まで一度も無いもん。男共は外見しか見てないし、私だってそりゃ同じだけどさ。その時が楽しけりゃそれで良いじゃんって思ってた。けど、由希と中條さんの仲を見てたら、真剣に本気の恋したいと思えてきて」

「それは確かに。今までの私だったら千晶と同じ事思ってた。でも、葉月の事が好きと分かってから、今まで付き合ってきた男子とは上辺だけの付き合いだったと気付かされた」

「その結果が成績にも現れているわけだ」

「何で成績が出てくるんだよ!」

「えー! 由希、最近の成績良くなったでしょ? 順位も上がったと聞いたし」

「そ、そうだけど……ん?」


千晶と話ていたら、何やら外が騒がしい事に気付いた。千晶と共にグラウンドの方を見たら、校舎直ぐ下の所で見知った顔のヤツが後輩らしき男子と何か話していた。


「俺の忠告無視した代償だな」

「何でですか!? 」

「どうした?」


下で話してたヤツに声を掛けたら振り向いて、こっちに理由を話してくれた。

その時に話してたヤツが広瀬だと言う事にも気付いた。


「コイツが秋雨恋に告ったけど振られて、それでも諦められなくて何度も突撃してたらしく、怒った秋雨が俺に罰を与えろと言ってきた」

「そりゃ、その後輩君?が悪い。秋雨さん達に楯突くなんて退学したいとしか思えないね」

「だから、何でなんですか!? 先生からの許可も出たとは言えおかしいですよ!」

「理事長の親戚……と言ったら?」

「え?」

「うちのガッコーの理事長知ってるよね?」

「はい。理事長と言われなければ何処かの……」

「私が何だって?」

「「「「「り、理事長!」」」」」

「うちの可愛い姪っ子に手を出そうとしたヤツが居るって?」

「そ、そんな人、居ません」

「嘘は良くないなー。既に調べ着いてる。そこの一年、今直ぐ私と一緒に理事長に来なさい」

「は、はい!」


顔を青白くした一年生の子は、理事長に連れられて校舎の中へと入っていった。


「俺らも後で怒られるのかな?」

「どうだろう?」

「どちらにしろ秋雨姉妹には係わるなって事だな」

「それは異性相手だけでしょ。私達が彼女達と係わっても何も無かったし」

「それな。不公平って思われるかもだけど、身内が目の前で不埒な事考えてそうな男に何かされると思えば、理事長の行動も納得がいく」

「少し過激でもあるけどね」

「大分時間過ぎてたし、俺帰るわ。お前らも早く帰れよ」

「「ばいばい~」」

「………………私達も帰る?」

「由希は中條さん待って無くて大丈夫なの?」

「…………先帰ったら怒られる」

「ははは。既に尻敷かれてるのね。なら、私は一人寂しく帰るとしますか」

「ごめん」

「謝る位なら、今度何か奢れー」

「はいはい」


千晶も帰って、一人残された教室。こんなにも静かだと思わなかった。

常に私の周りは騒がしい連中が集まってるし、一人になる事なんて殆ど無かった。

葉月と付き合い出てから、色々な事を体験してるけど、そのどれもが嫌だとは思わない。


「お待たせ」


静かな教室に響く葉月の声。

何度聴いても、その声は私の心を満たしてくれる。


「もう帰れるの?」

「必要事項は終わらせてきたから、今日は帰っても大丈夫」

「じゃあ、帰ろうか」

「由希、仙道さんに何か嫌事でもされた?」

「どうして?」

「さっき擦れ違った時に、何か嫌な顔されたから」

「何も無いよ? ああ、でも葉月と付き合ってるのはバレてた」

「!? それ、大丈夫なの?」

「大丈夫、大丈夫。千晶はそれで、私達の事を悪く言う事は無いよ。羨ましいとは言ってたけど」

「そ、そうなの? 理解して欲しいと我儘は言えないけれど、由希との仲が悪くなるのは嫌だから。由希は私の大切な恋人だけど、仙道さんとは親友の仲なんでしょ? だから、私のせいで仲が悪くなるのは嫌なのよ」

「葉月に心配されるのは嬉しいよ。でも、本当に大丈夫だから。葉月を待ってる間、千晶に確認したし、これからも今まで通り変わらないよ」

「うん……それ聞いて安心した」


葉月をそっと抱き締め、安心させる様頭を撫でつつ千晶とのやり取りを話したのだった。









遅くなってしまいすみませんm(_ _)m

先週はバタバタしていたのもあり更新が遅れてしましました。


それとは関係無く、今回は少し長めです。

(他の話に比べてって事)

途中で切る程の長さでもなかったので、そのまま切らずに投稿しました。

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