【閑話】 あなたと私 ~後編~
1週間の遅刻しました~! m(__)m
そして何時もより長めです。
そんな訳で千晶編ラストです。
結局、雅の機嫌は直らなかった。
まぁ関わらないに越した事は無いから、ずっと無視してたけど。今まで気にした事も無かったのに、何で今回だけあんなに怒っているのか不思議だ。
「おはよー」
「千晶おっは~」
「おはよ。元気無いね。何かあった?」
「え? 何も無いけど」
「そう? でも無理しちゃダメだよ。体調悪かったら保健室で休んで来なよ」
「ははは……ありがと。」
「仙道、土曜日ありがとうな。お陰で助かった」
「あっそ。それは良かったじゃん」
「千晶、広瀬と何かあったの?」
「あ~ アイツに頼まれて土曜日に買い物付き合っただけだよ。妹にプレゼントするヤツ買いたいとかで」
「あれ? 土曜日って雅ちゃんと出掛けるって言ってなかった?」
「それさ忘れてたのよ。雅に言われて思い出した時には、広瀬との約束しちゃった後だったから雅に無理って言った」
「それって不味くない?」
「何で?」
「雅ちゃん、その日誕生日だったでしょ」
「え~ そうだったかな~?」
「そうだよ。広瀬の妹と雅ちゃんは同じ日に生まれて同い年だって言ってたじゃん」
「あ~ そう言えばそんな事も言ったな~」
「それも忘れてたとか?」
「由希に言われて今思い出したわ」
「雅ちゃん怒ってたでしょ」
「広瀬との約束話してから今もめっちゃ機嫌悪いまま」
「ちゃんと仲直りしなよ」
「分かってるって」
由希にそう言ったものの、どうやって仲直りすれば良いのか分からない。そもそも私と雅は普段から話す事も無ければ、互いに干渉する事も無かったからだ。
「ただいま〜」
玄関のドアを開けると雅の靴があった。既に学校が終わって帰宅していたらしい。つか、部活とかやってないのか?
帰宅部の私が言っても意味無いからまあいいや。
手洗いとうがいを済ませ自分の部屋へ行く。
部屋着に着替えると、そのまま雅の部屋の前に…
「雅、今良い?」
「……………」
相変わらず機嫌悪いままなのか、返事は返って来ない。
仕方無いから強引に雅の部屋へと入った。
「何?」
「土曜日の事、忘れててごめん」
「……もういい」
「そう……」
お互いに何も話さず重い空気が漂う。
「お詫びにさ、雅の言う事一つだけ何でも聞く」
「………本当に?」
「嘘じゃない。何なら今言ってくれてもいい」
「じゃあ私と付き合ってよ」
「えっ?」
「返事は?」
「付き合うって彼氏彼女の関係?」
「それ以外何があるのさ」
「そう……それって何時まで?」
「私の気が済むまで」
「それは無理かな……」
「今、何でも聞くって言ったじゃん!」
「だって、そんな事言われると思ってないでしょ。付き合う以外で何か無いの?」
「~~~~~!」
何か雅の目付きが怖い。え?私また何か言った?
そう思ってたら、雅にベッドの上に押し倒された。
えっ? えっ? どういう事!?
そして強引に唇を奪われた。
「ぷっは~」
「えっ?ちょっ?」
「ずっと、ずっと……お姉ちゃんの事好きだった。勿論今も好き。見てるだけで良かったけど、お姉ちゃんが男漁りし出す様になってから、ずっと私のモノにしたかった。だから、この前の土曜日に誕生日だからとはいえ、誘ってくれたのがチャンスと思い嬉しかった。だけどお姉ちゃんは私との約束忘れてた。ショックなのと私より他の人のが大切と思ってるのが凄く嫌だった。そんな中、お姉ちゃんが私の部屋に来たから、絶他にモノにすると決めた」
「私の事が……好き……」
「もう離さないよ」
「そっか…………それってエッチな事もシたいってやつ?」
「シて欲しいの?」
「それは嫌かな。でも、それで雅の機嫌直るのなら、シてもいいよ。ただこの一回だけ、付き合うのも無し」
「押し倒されてる状況で、そんな事言えるの?」
「だって私、彼氏居るし。だから雅と付き合うのは無理」
「えっ? 彼氏居るの? じゃあ、何で男漁りしてるのさ」
「男漁りしてたのは彼氏欲しかったから」
「それで彼氏出来たと?」
「今の彼氏は違う、友達から彼氏に発展しただけ。だから雅と付き合うとか無い。それに私自身は女同士は無理、周りに女同士で付き合ってるのとかは平気だけど、私がってなると無理だな~」
「………もういい。1人にさせて」
私の上から退いて、それだけ言うと私から顔を背けた。
そんな雅を見て何か言う事も無く、私は自分の部屋へと戻った。
どれくらいの時間が過ぎたのか、雅の部屋からは啜り泣く声が漏れてきた。
ここで、お知らせ。
毎週土曜日の更新でしたが、私自身の都合により暫く不定期更新となります。