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プロローグ(1)
稚拙なものだと思うのできつい方は読まないでください
カンカン、カンカン
リズムよく聞こえる鉄を叩く音
それは心地よい音を奏でる打楽器のようだった
「ふむ、これくらいでいいかな」
赤毛で黒目の少年は額についた汗を腕でぬぐった
顔には年相応の幼さは残るものの凛とした大人の顔をしていた
少年は打った鉄の刃を水で冷やし表面を見ていた
「あとは研磨だな」
少年はなにもない空間から研磨石を取り出し鉄の刃を研いだ
「ふむ、いい出来だ!」
その刀身はとても綺麗な漆黒で薄く光っていた
「こいつに名は『黒月』だ!」
少年はいい顔で笑った
少しずつ練習していきます