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イマゴロセツナ 詩集

君が残してたダイイングメッセージ

作者: keisei1

 聴こえない あの壊れたレコードの音


 君が離れ 追いかけてみても 追いつけない


 この転調に次ぐ転調の音



 左腕の あの傷痕を リップで隠し 抱きしめた夜


 僕はタトゥー 拭いきれず ただ泣くしかない

 

 あのミニマリズムの音で



 ただ気取っただけの 言葉は届かなくて


 鏡に残された 君のダイイングメッセージ



 「死体はどこにありますか?」 


 なんて訊いても 君は消えたまま



 黒い髪に 朱色の紅 壊れかけたリングが 彼女の手掛かりさ



 左腕の あの痛みさえ 飲み込んで 抱き寄せた夜


 僕は薬 一飲みにして ただ揺らすしかない


 あのポリリズムの音を



 転調に次ぐ転調 ミニマリズム ポリリズム



 時雨に濡れた僕は 捜査官気取りで


 君の行方を探しても 一向に見つからない袋小路



 路地裏に転がった 犬の死体でさえも


 僕の心の内を 見透かしそうで 怖いのさ



 迷い込んだ 失意の場所 「君の死体はどこにあるの?」



 抱きしめて 満たされるのは あのだけ


 分かっていたはずなのに 目移りした僕がキライ



 左目から零れたのは失恋の涙か 赤い血か



 官能は そこそこに 僕を楽にしたけれども


 君の死が 胸にうずく 存在としての君の死が



 左腕の夢の痕 僕には やけに痛々しくて


 タバコの火 今揉み消して 君の墓碑銘エピタフ刻みだす



 狂い惑う僕の心を 哀れだと笑うなら笑うといいよ


 君の姿を探してひたすら 街の中へ



 左腕の傷の痕 隠しきれず ただ迷うだけ


 あの夜に 抱きしめた 君の音は


 転調に次ぐ転調の音


 

 ポリリズム ミニマリズム…… 





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